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自立続けるコウノトリ J0363は語る
 個体番号は「J0363」。愛称はない。昨年九月、豊岡市の円山川河川敷で放たれた国の特別天然記念物コウノトリの四歳雌のことだ。二〇〇五年九月、自然放鳥で空に放たれた五羽の一期生は、生まれ育った兵庫県立コウノトリの郷(さと)公園に餌を頼り、自立が大きな課題になった。ところが、放鳥二期生のこの鳥は、自然界で餌を探し、豊岡市内で自立を続けている。二十二日に始まる三年目の放鳥を前に「J0363」に、この一年を語ってもらった。
共に生きる  −世界華商大会を前に
 九月十五―十七日、中国系企業経営者ら約三千六百人が参加する第九回世界華商大会が、神戸をメーン会場に開かれる。日本初開催となる同大会の誘致が実現した決め手は、神戸開港以来百四十年に及ぶ神戸華僑の共生の歴史だった。その歩みを振り返るとともに、中国の経済発展の影響で変容しつつある神戸の華僑社会をリポートする。
山口組の変容  −宅見組長射殺から10年
 一九九七年八月、神戸市内のホテルで山口組の元最高幹部、宅見勝・宅見組長=当時(61)=らが射殺された事件は二十八日で丸十年を迎えた。事件以降、暴対法の強化や暴力団排除運動は進んだが、山口組は活動を潜在化させながら肥大化。構成員、準構成員合わせて約四万人と、全国の暴力団員の半数を占める。六代目体制が発足してから二年。山口組は変容を続けている。
手のひらのあなたへ  −集中治療室の子どもたち
 小さく生まれる赤ちゃんが増えている。二千五百グラム未満の低出生体重児は、一九九〇年は七万七千三百三十二人で、出生児全体の6・3%だったが、二〇〇四年には十万四千八百三十二人と十万人を超え、全体の9・4%にまで達した。小さな命と家族、そして医療者の姿を伝える。
14歳で兵士になった  −少年兵たちの足跡
  太平洋戦争中、徴兵制の年齢に満たない十代の前半で、陸軍や海軍の兵士を志願した少年たちがいた。彼らは「少年兵」と呼ばれ、戦争末期の激戦の中で命とその未来を奪われていった。戦後六十二年の夏、薄れゆく少年兵の記憶と足跡を訪ね歩いた。
ルミナリエのこれからは
 阪神・淡路大震災の犠牲者の鎮魂と、復興への願いを託して始まった「神戸ルミナリエ」。ルミナリエの将来について、読者の皆さんに意見をうかがってみました。
信じて生きて −連載 まい・らいふ 最終部
 心の時代と言われて久しい現代。連載「まい・らいふ」最終部では、信仰をよりどころとする神戸の小さな集団を通して、信じることと生きることを見つめる。
一票の行方 第3部 政局流動化 −'07ひょうご参院選
 厳しい審判結果を受けた自民。大躍進となった民主。参院選兵庫選挙区の結果を踏まえ、政局への動きを追う。
参議院って?
 国会の最終チェック機関として「良識の府」とも呼ばれる参議院。一方で、衆議院の議決を追認するだけの「カーボンコピー」と揶揄(やゆ)され、不要論さえある。二十九日の参院選投開票を前に、あらためて参議院の存在意義を考える。
安全を求めて−明石歩道橋事件6年
 花火大会の見物客が多数巻き込まれ、全国に衝撃を与えた明石・歩道橋事故から二十一日で六年を迎える。事故の教訓はどのように伝えられ、地域の「安全」に生かされているのか。犠牲者の七回忌を迎えるのを機に、関係者を訪ねた。
一票の行方 第2部 陣営の攻防 −'07ひょうご参院選
 年金、憲法、格差を争点に舌戦を繰り広げる参院選候補者たち。兵庫選挙区の戦いぶりを追う。
主な候補者の横顔 −'07 ひょうご参院選
 十二日公示された参院選。兵庫選挙区で立候補した主な候補者四人の政治にかける思いや人柄などを紹介する。
アスベスト公害 −クボタショック2年の真実
 クボタが、尼崎市の旧神崎工場周辺住民で、石綿疾病患者が出ていることを明らかにして二年。この後、救済新法成立などの動きが広がったが、尼崎で石綿飛散を防げなかった責任はだれも取っていない。この二年間に浮かび上がった新たな真実に触れる。
岐路に立って '07参院選 ひょうごの現場から
 社会的格差が広がる中、年金問題が噴き出した。改憲もスケジュールに上りつつある。岐路に立つ日本…。参院選が十二日、公示される。今後を左右する課題を兵庫の現場に探った。
惨事の背景−尼崎JR脱線最終報告書
 事故調委の最終報告書が公表されたJR史上最悪の事故。「惨事の背景」には何があったのか。
一票の行方 第1部 揺らぐ党派 −'07ひょうご参院選
 政治とカネをめぐる問題や年金記録不備問題の表面化を機に、参院選に向けた与野党の攻防が激化している。兵庫選挙区で候補を擁立する党派の現状を追う。
ようこそ神戸へ〜世界華商大会を前に
 各国で活躍する中国系経営者ら約二千五百人が参加する世界華商大会が九月、神戸をメーン会場に開かれる。華僑が全世界に張り巡らせたネットワークでも最大のイベントで、タイ、韓国、カナダなど過去八回の大会では毎回、開催国の大統領や首相が出席している。日中友好の懸け橋としての役割を担い、かつて「近代中国建国の父」孫文の活動を支援した神戸華僑にとって、同大会誘致は悲願でもあった。関係者に大会に向けての思いを聞いた。
日本でハタラキタイ
 日本は外国人の単純労働者を受け入れていない。だが、現実には、深刻な人手不足が続く製造や福祉の現場で、多くの外国人が貴重な働き手とされる。今の時代と社会を見つめる連載「まい・らいふ」。第四部では、外国人労働者を追う。
「少年A」後の10年 −保護と処罰の間で
 神戸市須磨区の連続児童殺傷事件で、土師淳君=当時(11)=が殺害されてから、二十四日で丸十年となる。逮捕されたのは十四歳の少年だった。世間を驚愕(きょうがく)させた中学三年生は、「少年A」と呼ばれた。その後、少年法が改正されるなど、凶悪な少年犯罪が起きるたびに、おののきながら保護と処罰の間で揺れ続けてきた社会。「少年A」の事件後を見つめ直した。
命の教育 模索続く 須磨連続児童殺傷事件から10年
 神戸市須磨区で一九九七年に起きた連続児童殺傷事件は、中学三年生が犯人だったことで、とりわけ教育関係者に与えた衝撃は大きかった。阪神・淡路大震災から二年余しかたたない時期だっただけに、「命」を大切にする「心の教育」の充実が指摘され、この十年でさまざまな取り組みが学校現場で実践されてきた。どのような成果が挙がり、課題が見えてきたのか。兵庫県内各地で取材した。
野球特待 根絶
 兵庫県内の高校四校が一日、日本学生野球憲章に違反するスポーツ特待制度を設けていると申告した。いずれも甲子園出場経験のある私立の強豪校。奨学金などの支給を受けていた選手は、今月末まで対外試合に出られなくなり、給付も打ち切られる。「子どもは悪くない。学校の制度で、結果的に生徒に責任を負わすことになってしまった」。「ルール違反」を認めた四校の野球部関係者はそう口をそろえ、選手にわびた。プロ野球西武の裏金問題に端を発した球界の暗部は、夢を追う高校球児に重くのしかかった。
ひょうご温泉めぐり
 浮世はなんだか疲れる。肩が凝る。事件や事故に選挙もあって大忙しの春を過ごした記者たちが、地元のお気に入りの湯にひたって英気を養った。読者のみなさまもお試しを。
企業風土は変わったか −検証 JR西日本
 百七人が死亡、五百人以上が負傷した尼崎JR脱線事故は二十五日、発生から二年を迎える。営利優先との批判を受け、事故直後から「安全を最優先する企業風土の構築」を強調してきたJR西日本。その今を検証する。
 あゆみ −遺族たちの2年 尼崎JR脱線事故
 「4・25」。あの日がもうすぐ巡ってくる。尼崎JR脱線事故。もう二年、まだ二年。遺族の言葉に耳を澄ました。
 不信と混乱 −加西市会解散
 職員採用をめぐる問題を契機に、市長不信任案可決、さらに市会解散にまで突き進んだ加西市。背景には「改革」をめぐる市長と市会、職員の対立が横たわる。民意が問われる市議選告示を前に、中川市政と市会の一年八カ月を振り返る。
 議会とは議員とは −第3部 自民大敗 2007年 ひょうご統一地方選
 兵庫県議選は、自民の大敗で終わった。夏の参院選を控えるだけに、影響は計り知れない。過半数を大きく下回った背景と波紋を探る。
 社寺巡礼
  
 アスベスト公害 −救済新法から1年
 三月二十七日で石綿健康被害救済新法の施行から一年。アスベスト公害の現場をみる。
 党派に聞く −07’ひょうご統一選
 県内の統一地方選は、前半戦として三十日告示の県議選、神戸市議選でスタート、後半戦で姫路、明石、芦屋市長選など計十八の選挙が実施される。県民の暮らしには景気回復の実感が乏しく、自治体は厳しい財政状況にあえいでいる。市町合併が一段落し、各地域のあり方も問われる。各党派は選挙戦で何を訴えるのか。主な党派の幹部に聞いた。
 それでも、選ぶ −2007ひょうご統一地方選
 統一地方選が迫る。だが、自分の暮らしにどう影響するのか、具体的にイメージできない。地方議会が役割を果たせているのかも疑問だ。それでも―。私たちは「選ぶ意義」を見つけたい。
 議会とは議員とは −第2部 前哨戦の現場 2007年 ひょうご統一地方選
 告示まで十日余り。兵庫県議選では、合併の影響や無党派層の動向などが注目される。神戸市議選では、昨年の市議汚職が最大の争点となる。県内各地で繰り広げられる前哨戦。その攻防を追った。
 絶望の淵から −須磨連続児童殺傷事件 遺族の10年
 愛する人を突然奪われ、絶望の淵(ふち)にいた二遺族。十年間をどう生き抜いてきたのか。軌跡をたどる。
 議会とは議員とは −第1部 役割を問う 2007年 ひょうご統一地方選
 統一地方選前半戦の投開票が、一カ月後に迫った。兵庫県議選は、「平成の大合併」を経て初の全県選挙。神戸市議選では、市議汚職の判決が二十七日にあり、口利き行為が裁かれる。地方議会はこのままでよいのか。今、問われる課題を探る。
 君の隣に −兵教大不登校支援ネットワーク 「NANAっくす」の挑戦
 〇五年度、小中学校で三十日以上欠席した不登校の児童・生徒は全国で十二万人を超えた。兵庫教育大の学生参加による不登校の児童生徒の支援ネットワークの活動が始まり一年五カ月。「不登校の子と年齢が近く、心を許す存在になっている」と期待が高まる。兵教大「NANAっくす」の挑戦を追った。
 リターンマッチ −連載 まい・らいふ 第3部
 神戸の老舗家電量販店、星電社が経営再建に向けて動きだした。大型店舗を舞台にした安売り競争に敗れ、たどり着いたのは地域とのつながりを大事にする商売だ。目指すのは、まちの電器屋さん。地道な御用聞きで心をつかみ、地域に愛されたいと願う。今の時代と社会を見つめる連載「まい・らいふ」。第三部は星電社の再生の動きを追う。
 高齢者犯罪の今 −第2部 交通事故の裏側で
 高齢ドライバーの事故が増えている。優良運転者が図らずも「加害者」になってしまう。事故は防げないのか。
 数字で見る神戸空港1年
 16日、開港から1年を迎えた神戸空港。乗客数や貨物取扱量は事前の予測や目標を下回り、空港島の土地売却は進まない。一方で、開港前に懸念されたニアミスはなく、運航トラブルも少なかった。2回に分けて、開港1年を数字でたどる。
 光と影 −神戸空港開港1年
 神戸空港は二月十六日で開港一年。課題や波及効果などを探る。
 唇かみしめて −連載 まい・らいふ 第2部
 おかしな世の中だ。景気拡大が戦後最長を迎えたのに、暮らし向きはちっともよくならない。非正規従業員の雇い止め、正社員のリストラ、低賃金。雇用調整が企業を下支えする。不満と悔しさに爆発しそうになりながら、ぐっとこらえる。連載「まい・らいふ」。第二部では働く現場に目を凝らす。
 減災に挑む −問われる地域力
 阪神・淡路大震災から丸十二年。記憶の風化、行政による対策の限界が指摘される中、災害の被害をいかに減らすか。減災へ地域の力が問われている。各地に現状を探った。
 共に生きる街 −被災作業所と地域の12年
 震災後、石倉夫妻は地域でバザーなどの活動を継続。深まった絆(きずな)は昨年、特定非営利活動法人(NPO法人)「ネットワークながた」の結成に結実し、障害者と健常者が共に生きる街を目指す。
 ポーアイ学園都市
 今年は、少子化で大学入学者と志願者が並ぶ「全入時代」の初年とされる。“全入時代の開学ラッシュ”。一見矛盾する現象の裏側で、何が起こっているのか。開発から四半世紀を経過し、学園都市へ変ぼうするポーアイの今を探った。
 時を刻みて −“団塊”の風景
 戦後の日本をけん引してきた「団塊の世代」の大量退職が間もなく本格化する。彼らはこれから何を求め、どう生きるのか。「プレ」「ポスト」も含め、大きな節目を迎えた団塊世代の「風景」を切り取ってみた。
 気が付けば家族だった −連載 まい・らいふ 第1部
 二〇〇七年、人々の日々の暮らしを見つめ直したい。ささやかだが、しっかりとした日常に触れたい。同じ時代をともに生きる一人として。連載「まい・らいふ」。第一部では、里親と里子のふれ合いから家族の像を映す。
 自治包囲網 −兵庫の「自立」へ
 人口減や少子高齢化、財政難…。かつてないほど、数々の危機に地方自治体が直面している。自ら解決し、未来図を描くことが求められる時代。兵庫の現場から自立への道を考えたい。
 高齢者犯罪の今 −「異変」の現場から
 高齢者がなぜ、罪を犯すのか。今、私たちの周りで起きている「異変」を報告する。
 アスベスト公害 −泉南、王寺からの報告
 尼崎のクボタショックで浮上した石綿被害。大阪府泉南地域の住民が全国初の国家賠償訴訟を起こす一方、奈良県王寺町では、建材メーカー「ニチアス」の退職者らが労働組合をつくり、会社との話し合いを始めた。泉南、王寺町の現場から報告する。
 紛争海域 −日本海と漁業外交
 暫定水域をめぐる漁業紛争に、韓国との竹島領有権争いをめぐる不信感が複雑に絡む日本海。平和憲法を掲げ、武力による紛争解決を放棄する日本はどう対処しているのか。政府間、民間の外交交渉を追う。
 祖国を問う −中国残留孤児兵庫訴訟
 日本の敗戦で中国に取り残され、帰国後も貧困に苦しむ残留孤児が、国に謝罪と賠償を求め全国で起こした集団訴訟。祖国とは何か。原告六十五人の兵庫訴訟の判決が十二月一日に迫った。
  国体がやってきた
 半世紀ぶりの「のじぎく兵庫国体」、初開催の全国障害者スポーツ大会「のじぎく兵庫大会」が幕を閉じた。十七日間に及ぶ感謝のイベントを振り返りたい。
  復興の途上で 新潟県中越地震から2年
 十月二十三日で発生から二年を迎える新潟県中越地震。大きな被害を受けた中山間地は、集落崩壊の危機に直面する。復興途上の被災地の現状を報告する。
  備えは万全か 台風23号から2年
 兵庫県内で死者二十六人を出した台風23号の襲来から、二十日で丸二年となる。教訓を生かす取り組みは進んでいるのか。被災地で探った。
  アスベスト公害 −アメリカからの報告
 アスベスト公害。日本に先駆けて、アメリカは石綿製品の量産期を迎えた。そして今、中皮腫を発症した大勢の労働者や市民が苦しみの淵(ふち)にいる。立命館大学の現地調査団に同行し、事情を探った。
  ドクター不在 −曲がり角の地域医療
 潮が引くように、地方から医師がいなくなっている。都市部や都市近郊の病院でも、医師不足から産科などの閉鎖・休診が相次ぐ。実情と背景などを探った。
  林田国民学校 ある校長の戦中戦後
 ここ数年、憲法や教育基本法の改正論議が巻き起こった。「愛国心」をめぐる意見のやりとりは記憶に新しい。かつて愛国心と教育が強く結びついた時代があった。一人の校長の心の揺れとともに、戦中戦後の教育をたどる。 (企画報道班)
  ほんとうのじぶん −性同一性障害の子どもたち
 播磨地域の小学二年男児が、性同一性障害と診断され、女児として通学していることを報じ、二カ月が過ぎた。「診断が早すぎたのでは」「親の育て方に問題はなかったのか」「高学年になったとき、学校の対応は」…。心身が性的に成長する思春期前だけに、反響は大きかった。その後も取材を続けた。県外に住む小学四年の男児に出会った。彼も入学直後から女児として受け入れられていた。こうした児童の数は、文部科学省も把握できていない。周囲はどう向き合えばいいのか。性同一性障害の子どもたちを各地に訪ねた。(霍見真一郎)
  遺族たちの5年 −明石歩道橋事故
 明石市民夏まつりの花火大会で見物客が集まった歩道橋上で群集なだれが発生、11人が亡くなった事故から21日で丸5年を迎える。大切な家族を失った遺族たちは、何を思い、何を訴えてきたのか。5年の歩みを振り返る。(後藤亮平)
  アスベスト公害 −「クボタショック」から1年
 尼崎市のクボタ旧神崎工場で、深刻なアスベスト(石綿)禍が明らかになった「クボタショック」から一年を迎える。史上最悪といわれる公害が、私たちに問いかけるものは何か。
  終わらぬ石綿禍
 機械メーカー「クボタ」は昨年六月二十九日、尼崎市の旧神崎工場の周辺住民に石綿被害が出ていると発表。これを機に全国各地で石綿被害が次々明らかになった。この一年、国は救済新法を制定し、クボタは救済金制度をつくったが、石綿による苦しみや不安、憤りは消えない。患者、遺族、支援者が語る。
  神戸市議汚職事件特集
 
  あの場面 この場面 〜ひょうごのロケ地案内
 観光、経済、文化など地域振興を目指して映画やドラマの撮影を誘致する活動が盛んだ。撮影環境を整える非営利団体「フィルム・コミッション」の設立も相次ぐ。印象に残るシーンを生んだ県内のロケ地を訪ねた。
 あゆみ ―遺族・負傷者たちの日々
 尼崎JR脱線事故から間もなく一年になる。ある日突然、愛する人を失った遺族、心と体に深い傷を負った負傷者。それぞれが懸命に生きてきた歩みに触れたい。
 安全は築けるか ―検証・JR西日本
 百七人の死者を出し、五百人以上の乗客にけがを負わせた尼崎脱線事故から二十五日で丸一年を迎える。JR史上最悪の惨事に、JR西日本は安全を誓ったが、不祥事は続き、伯備線では社員三人を亡くす事故まで起こした。安全を最優先にする企業風土づくりはどこまで進んだのか。JR西の取り組みと現状を追った。
 緊急連載 〜神戸市会汚職
 
 「私は生きている」鈴木順子さんの1年 ―尼崎JR脱線事故
 乗客百六人が死亡、五百人以上が負傷した尼崎JR脱線事故。乗客だった鈴木順子さんは、集中治療室で生死の境をさまよった。順子さんと家族の一年をたどる。(中島摩子)
 巡りくる春に ―神港学園「震災球児」のメッセージ
 神港学園高(中央区)が出場する全国高校選抜野球大会が二十三日開幕する。阪神・淡路大震災の年以来、十一年ぶりに巡ってきた春。北原光広監督(52)の日誌をたどりながら、十一年前の「震災球児」たちの思いを、今、甲子園に臨む後輩たちに届けたい。
 手仕事空間 ―神戸波止場町 TEN×TEN
 神戸港の遊休倉庫を改装した「波止場町TEN×TEN」。クリエーター百人が作り、見せ、売る。エネルギーあふれる不思議な空間を歩いた。
 「防災大国」の苦悩 ―ハリケーン禍から半年
 超大型ハリケーン・カトリーナの上陸から半年。防災先進国と見られていたアメリカで多くの命が失われ、国内外に衝撃が広がった。被害拡大の背景には何があったのか。今、アメリカの災害対策はどう進んでいるのか。被災地と防災の現場を訪ねた。
 再生への模索 〜市長汚職・宝塚〜
 パチンコ店の出店をめぐる汚職事件で、収賄の疑いで市長の渡部が逮捕された宝塚市。辞職はまだ先との見方が大勢だったが、十四日の辞職願提出で事態は一変。出直し選へ一気に加速し始めた。再生への道を探る市や議会、市民などの動きを追った。
 2・16 神戸空港開港 インタビュー
 神戸空港の開港まで一週間。新しい空の玄関口の誕生に、地元では波及効果への期待が高まる一方、今後の需要動向や関西、大阪(伊丹)両空港との共存、財政計画などの課題も指摘される。航空会社や行政のトップらに聞いた。
 探る 競う ―2.16神戸空港開港
 神戸空港の開港が迫る。激化する競争、好機を探る動きを追う。
 揺らぐ防災力 ―改革の波間で
 阪神・淡路大震災から丸十一年。地方自治体では合併、三位一体改革、公務員削減と改革が加速する。一方で、教訓として充実が叫ばれた行政の防災体制にも、ほころびが見え始めている。改革の影響を兵庫に探った。
 この地に生きて ―女性たちの11年 1995・1・17から ]
 阪神・淡路大震災から、十一年の時が流れる。家族の死。崩れた平穏。街の変ぼう。今も続く打撃。この歳月は私たちに何を教えたのか。失われた命、生かされた命に向き合い、被災地で生きる女性たちの姿に、その答えを探した。
 瀬戸際の「護憲」
 日本国憲法は今年、公布から六十年を迎える。自民党が新憲法草案を発表するなど、政治は「改憲」に向け大きく舵(かじ)を切った。その大きな流れに、「護憲」の声はのみ込まれようとしている。憲法は本当に時代に合わなくなったのか。改憲論議は私たちの未来をどう変えるのか。
 働く 働けば 働こか ―現代仕事語録
 
 検証・犯罪被害者等基本計画案
 犯罪被害者らの支援策を具体化する政府の犯罪被害者等基本計画案がまとまり、年内に閣議決定される見通しとなった。計画案に盛り込まれた施策のうち、賛否をめぐり論議を呼んでいる一つが、被害者名の発表を実名にするか、匿名にするかの判断を警察に委ねるとした項目だ。被害者や遺族らの間では、自らの経験などを基に報道被害防止策として評価する意見が多数を占める。が、一方で「警察の恣意(しい)的判断を招く恐れもある」と報道機関による自主判断を望む声もある。そうした主張の背景に何があったのか。被害者遺族の目を通し、問題点を検証する。
 アスベスト公害 ―「クボタショック」から5カ月
 従業員ばかりか、工場周辺住民の犠牲が初めて明らかになった「クボタショック」から五カ月。石綿被害は私たちに何を突きつけているのか。課題を追った。
 あなたの名は ―空襲死没者を記録する(戦後60年 記憶を託すX)
 兵庫県内で空襲に命を奪われた人は、全国戦災都市連盟の調べで九千六百三十二人。「建設省戦災復興史」には一万千八百六十三人とある。実数は確定できず、まとまった名簿もない。死者たちの名前は取り戻せないのか。
 ともにくらす―韓国のコウノトリを訪ねて
 人と自然の共生を目指し、豊岡市でコウノトリが放鳥された。海を隔てた韓国でも同様に野生復帰の計画が進む。世界のコウノトリの生息数は推定二千―二千五百羽。渡り鳥であることや血統の多様性の確保の点からも両国の協力は重要だ。十一月、豊岡市の職員や市民と韓国を訪ねた。
 改革の針路 ―2期目の矢田・神戸市政
 
 安全の行方 ―巨大鉄道会社の半年
 四月二十五日、JR宝塚線(福知山線)で快速電車が脱線した。死者百七人、負傷者五百五十五人の大惨事からまもなく半年。JR西日本が打ち出した安全対策と改革はどこまで進んだのか。
 現代建築散歩
 
 飛躍を求めて ―05神戸市長選
 市長選の告示が目前に迫った。四日現在、現職の矢田立郎氏(65)、市民団体代表の瀬戸恵子氏(43)、広告会社社長の松村勉氏(42)が立候補を表明している。財政難の中、市政とそのトップに何が求められるのか。三回にわたって検証する。
 南十字星の下で ―父がいたミンダナオ(戦後60年 記憶を託すV)
 終戦間際、ミンダナオ島に展開した旧陸軍第三〇師団は弾薬も食料も水も尽き、凄惨(せいさん)な敗走を強いられた。今年五月、降ってわいたように流れた「生存情報」。遺族や戦友の記憶が揺れ動いた。
 明日への模索 ―05神戸市長選
 神戸市長選の告示が十日後に迫る。震災と不況で閉塞(へいそく)感に覆われたまちに、光は差しているのか。神戸の明日を探る。
 子どもたちに伝えるタイ ―素顔の国際理解教育
 教育現場における「多文化共生」とは何か。この夏、子どもたちに伝える「答え」を探してタイを旅した教師たちに同行した。
 ともにくらす ―コウノトリ放鳥を前に
 
 一つひとつの死 −高校生が撮った空襲−(戦後60年 記憶を託すU)
 
 誤算の果て (激流・05兵庫総選挙)
 
 肖像 −空襲犠牲者は語る− (戦後60年 記憶を託すT)
 神戸新聞社はこの夏、空襲犠牲者の写真を募集した。五十人以上の肖像写真が寄せられ、多くに丁寧な手紙が添えられていた。故人への思い、忘れ去られることへの不安。不戦の誓い。戦火をくぐり抜けた六十年前の肖像が語りかけてくるようだった。その声に耳を澄ませてみたいと思った。
 祈り 御巣鷹へ −日航機墜落20年−
 単独機の事故としては史上最悪の惨事となった日航ジャンボ機墜落事故から二十年。犠牲者は、兵庫県関係者だけで百人以上にのぼった。遺族らが歩んだ二十年の歳月をたどる。 (磯辺康子)
 戦争の記し
遠い戦地から届いた手紙。悲劇を繰り返すまいとしたためた回想記…。太平洋戦争前後の記憶をとどめる「文字」を通して、平和を考える。
 新開地流儀(第三部) ―食のまち 職人のみち
新開地誕生から百年。街の「流儀」を探すシリーズ第三弾は、路地裏や横丁に息づく確かな味と、それを支える職人技を訪ねる。
 新開地流儀(第二部) ―誘い誘われ 時間旅行
新開地誕生から百年。街の「流儀」を探すシリーズ第二部は、古きよき日を求めて訪ね歩く。
 新開地流儀(第一部) ―川が流れ 時が流れた
一時代を築いた新開地が生まれて、ちょうど百年。往時をしのばせる土手を巡り、街の「流儀」を探した。
 伝える防災 スリランカからの報告
スマトラ沖地震の津波で四万人以上の死者・行方不明者が出たスリランカ。知識、経験、備え。すべてが不十分だったことで、被害は大きく広がった。「防災を伝え、命を守りたい」と願う二グループに同行した。
 25%の信託 ―井戸県政2期目へ
 
 一票を求めて ―’05兵庫県知事選
 七月三日の投開票まで一週間を切った兵庫県知事選。終盤に入った両候補の戦いぶりを追う。
 兵庫県考 ’05知事選
  不要論まで飛び出す都道府県。時代が求める変化を兵庫は遂げているのか。議会の役割、住民との関係はどうあるべきか。十六日告示の知事選を前に考える。(徳永恭子、岸本達也)
 兵庫からイラクへ 陸上自衛隊第3師団
  初めて県内の陸上自衛隊がイラク復興支援の主力となった。六次群の出発がこのほど完了。賛否渦巻く中、揺れる兵庫の現状を追った。
 砂上の安全 JR西日本脱線事故
  尼崎JR脱線事故は、鉄道の安全が、砂の上に立つようにもろいことを証明した。惨事を引き起こす要因は何だったのか。(企画報道班)
 あの日から ―福岡沖地震1ヵ月
 最大震度6弱を記録した福岡県西方沖地震から一カ月。人々は今、どんな課題に立ち向かっているのか。被災地の現状を報告する。
 もろびとこぞりて 鷹取ボランティア物語 1995・1・17から \
 神田さんは「まちづくりは、ダチ(友達)づくり」が口癖になった。教会に置かれた救援基地に、宗教も国籍も越えて人々が集まった。ボランティアは一万人とも。キリスト像が見守ってきた鷹取の十年をたどる。
 合併のまちで 新市町誕生の足元
 一日、兵庫県内に新たに五市町が誕生した。二〇〇五年度にピークを迎える「平成の大合併」の波は、人々の暮らしに何をもたらすのか。合併のまちを歩いた。
 凪ぎの裏で 始動 05兵庫県知事選
 六月十六日告示、七月三日投票の知事選に向け、現職の井戸が立候補を表明した。対立候補の姿はいまだ見えない。「凪(な)ぎ」の風景の裏側にある動きを追う。
 11年目の球春 伝える「復興センバツ」
 二十三日、センバツ高校野球の第七十七回大会が開幕する。「復興センバツ」を振り返りながら、当時学んだことについて、今の球児や監督たちの思いを紹介する。
 安心は見えるか 県2005年度予算案から
 一期目の最終年度を迎える井戸県政。掲げる「安全・安心」社会にどこまで近づけるのか。〇五年度予算案から検証する。
 観光復興 プーケットの模索
 津波から間もなく二カ月。プーケットを旅した。出会った人たち、感じたことを書きとめたい。
 先端で今 神戸医療産業都市からの報告
 先端医療技術の研究と実用化を核に、関連産業の集積を図る神戸医療産業都市。「先端」の現場を歩いた。
 離陸への課題 神戸空港 開港まで1年
 神戸空港の開港は一年後の来年二月十六日。昨年末には国の補助金の全額確保や大手航空会社の就航に加え、関空第二滑走路の建設にも道筋が付いた。関西三空港時代への動きが増す中、明確になってきた需要や財政などの課題を探る。
 大震災 いま思う 当時の首長に聞く
 阪神・淡路大震災で、われわれは一瞬にして多くのものを壊され、失った。途方に暮れながら、ゼロから再出発した。そして十年。これまでの道のりは正しかったのだろうか。防災力は高まっただろうか。当時、自治体トップとして、復旧、復興の陣頭指揮を務めた五人に聞いた。
 揺れるまち 兵庫の大合併
 〇五年、兵庫でも「平成の大合併」が大詰めを迎える。課題も噴出している。県内の現場をリポートする。
 「復興とは」 〜震災10年 守れいのちを 第5部
 地震を経験した記者も、していない記者も、被災地で生き、取材してきた。自分たちの無力さも感じた。そして、この第五部を書いている。十年を見つめ、十年以後の道のりをどう歩むのかを考えたい。
 軌跡 県外被災者の10年  1995・117から Y
 震災後、多くの被災者がさまざまな事情で県外に一時避難した。あの日からまもなく十年。帰れた人もいれば、“わがまち”への思いを募らせながら、帰ることをあきらめた人もいる。県外被災者の「軌跡」を追った。
 復興住宅の今
 復興住宅に住む被災者に、どんな支援が必要なのか。近い将来、必ず訪れる超高齢社会にここでの経験をどう生かすのか。震災から十年。復興住宅の現場を訪ねた。
 4年目の審判  ―明石歩道橋事故
 二〇〇一年七月、「明石市民夏まつり」の花火大会に訪れた見物客が群衆なだれに遭い、幼い子どもやお年寄り十一人が犠牲となった歩道橋事故。あの日から三年四カ月、業務上過失致死傷罪に問われた警察、明石市、警備会社の被告五人(求刑禁固三年六月―二年六月)に十七日、判決が下される。最愛の家族の命はなぜ奪われたのか―。真相を追い求めてきた遺族、まつりの運営や警備に携わった職員、警察官ら。それぞれの思いを胸に、審判の日を待つ。
 一期生たち―舞子高校環境防災科の39人
二〇〇二年春、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ、県立舞子高校に全国で初めて環境防災科が開設された。三十九人の一期生は来春、卒業を迎える。次のステージへ。一期生たちの歩みを追った。(宮本万里子)
 志、半ばなれど 本岡昭次氏の24年
今年の夏、民主党参院議員だった本岡昭次さん(73)が政界を引退した。一九八〇年に旧社会党議員として政治家のスタートを切ってから四期二十四年。政界再編や人権問題に奔走した四半世紀を語ってもらった。
 災害列島の今 〜震災10年 守れいのちを 第4部
 中越地震は、災害がいつ、どこに起きてもおかしくない現実を突き付けた。台風23号は全国各地で猛威を振るい、兵庫県内だけで二十五人が犠牲となった。この十年で、災害への備えはどこまで進んだのかを検証する。
  台風23号被災 1カ月検証 
  
  新潟から 
  
  阪神・淡路−新潟 10年目の震災 
 阪神・淡路から十年目に起きた今回の地震で、体験は生かされているのか。兵庫から支援に駆け付けた人たちの姿を追い、初動の問題を検証する。
  惨禍 台風23号 
 本州を縦断した台風23号は、兵庫県内にも深刻な被害をもたらした。被災の現場から報告する。 
 摩擦 障害者施設移転をめぐって
  二〇〇一年夏。神戸市中央区にある知的障害者の入所更生施設「ひふみ園」(定員八十人)が、星和台への移転計画を明らかにした。受け入れか、反対か。住民の間に対立が生じ、移転計画は今も頓挫したままだ。神戸市は「あくまで民間の問題」との姿勢を崩さない。施設と地域の間で生じる摩擦。人権と人権がせめぎ合う。私たちは星和台の三年間をたどった。
 いのちの記憶 若き作家が描いた世界 1995・1・17からV
 阪神・淡路大震災をきっかけに、生きていることを精いっぱい表現しようとした若き美術作家がいた。描くことで、社会と真剣に向き合った彼女の「志」を、出会った人々の記憶から手繰り寄せたい。
 合併を問う 上郡町出直し選挙
 合併の枠組みをめぐって混乱の続く兵庫県赤穂郡上郡町で二十八日、「平成の大合併」をめぐっては県内初となる出直し町議選(定数一六)が告示される。五日の住民投票でリコールが成立し、議会解散。住民投票を求めた住民グループなどからは大量の立候補が予想される。合併が目指すものとは、地域にとっての議会とは。人口約一万九千人の町の一連の動きは、合併とは何かをあらためて問い掛けている。
 史上最大の派遣 震災10年守れ いのちを 第3部
 阪神・淡路大震災は、自衛隊史上、最大の災害派遣となった。課題を多く残した一方、存在感を強烈に示し、市民や自治体との距離感は変わった。災害時の自衛隊の役割を考える。
 凶行の予兆 加古川・7人殺害
 続・なんで? データが語る兵庫
 各省庁が出す白書や統計資料などに、都道府県別ランキングは付き物。県民に「県勢」や課題を自覚してもらう一つの指針だという。兵庫県にかかわる数値をじっくり見た。「納得」もあれば「あれっ」と思う順位やデータも。昨年末に続き「なんで?」と関心をそそられた5つの数字を追ってみた。
 砂の中の8月 イラン被災地からの手紙
 語り継ぐために HIROSHIMA-KOBE
 阪神・淡路大震災後、各地に碑(モニュメント)がつくられた。その数、二百三十を超す。犠牲者を悼み、街の復興を見守り続けてきた、碑が語る被災地の十年。そのつぶやきに耳を澄ました。
 碑は語る 震災10年
 阪神・淡路大震災後、各地に碑(モニュメント)がつくられた。その数、二百三十を超す。犠牲者を悼み、街の復興を見守り続けてきた、碑が語る被災地の十年。そのつぶやきに耳を澄ました。
 聖地 甲子園球場80周年
 阪神甲子園球場が今月一日、開設八十周年を迎えた。阪神タイガースの本拠地として、高校球児あこがれの場所として、野球を愛する人すべてにとっての「聖地」・甲子園。その歴史と魅力を訪ねた。
 生き直す 震災障害者の10年
 あの日、生死の境をさまよった三人は、多くの人の助けによって一命を取り留めた。ただ、重い障害が残り、それまでとは違う人生を歩むことになった。
 震災から始まった三人の「生き直し」。支えてくれる人と、道を切り開いてきた。そして、今もその途上にある。(網麻子、木村信行)
 72時間の壁 守れいのちを 第2部
 倒壊家屋などから救出し、人命を守ることができるリミットは、一般的に七十二時間といわれる。消防士や警察官たちが見た阪神・淡路の現場をたどり、災害時の初動対応を考える。
 ひょうご04参院選 陣営・政党 かく戦う
 小泉旋風が列島を席巻した前回参院選から三年。「改革」を掲げる政権のもと、社会は速度を上げながら変化を遂げてきた。私たちの内面にまで及ぶ「加速する変容」。それは何を示すのか。迫る選択を前に問う。
 変転のもとで ひょうご04参院選
 小泉旋風が列島を席巻した前回参院選から三年。「改革」を掲げる政権のもと、社会は速度を上げながら変化を遂げてきた。私たちの内面にまで及ぶ「加速する変容」。それは何を示すのか。迫る選択を前に問う。
 04参院選・兵庫 微風 突風 揺らぐ足元
 政権選択の第二ラウンド、参院選の公示が迫る。特定の政党への追い風は感じにくい。だが、小泉改革やイラク、年金未納問題などの突風が吹き、候補予定者らの足元を揺らしている。
 焼骨 身元不明9人を探して
 弔う人のいない遺骨を「無縁さん」と呼ぶ習わしがある。震災による無縁さんは、いずれも火葬場を通す必要もないほど焼けた骨、焼骨だった。 都会の片隅で生き、そして死んだ無名の人たちの足跡を、私たちは探してみることにした。
 元町追想 ハイカラ神戸と130年
 元町商店街が今年、生誕百三十周年を迎えた。明治から昭和にかけての懐かしい写真とともに、商店街の変遷をたどる。
 親代わり ―補導委託40年
 生と死の境 震災10年守れいのちを 第1部
 震災から、私たちは何を学んだのか。もう一度初めから、答えを探してみたい。伝え合いたい。「自分たちの身には起こらない」という過信で、再び何千もの命が奪われることのないように。
 地場迷走 豊かさ漂流 第5部
 創業百二十年を誇る靴下メーカー福助が破たんして十カ月。老舗企業の歴史を支えた靴下の一大産地が兵庫県の加古川だった。明るさも見え始めた日本経済だが、地方レベル、とりわけ中小零細企業の実情は依然厳しい。「豊かさ漂流」第五部は、時代の流れの中で迷走を続ける地場産業を取り巻く状況をリポートする。(企画報道班)
 なおちゃんの旅 地震でも壊れないものは
 「震災から始まった」となおちゃん、藤原奈央子さん(23)は話す。家を失い、友人を亡くした。支えになったのは、人との出会いの数々。十年目の今、沖縄にいる。地震でも壊れないものを「なおちゃん」は紡ごうとした。その歩みをたどりたい。
 連載 ともしび 
 ささやかでも、けっして忘れられない出来事があります。ともしびのようにほんのりと温かく、大切にしないと消えてしまいそうな。私たちからとっておきの物語をお届けします。
 波紋 鳥インフルエンザ
 日本で戦後三例目の鳥インフルエンザは、京都府丹波町の養鶏場から兵庫県多可郡八千代町の食鳥加工会社処理場に感染が拡大した。養鶏農家や各地の小売店、消費者、そして国や都道府県まで、広がる波紋を追う。
 元町らしく ハイカラ神戸と130年
 今年で誕生百三十周年を迎える元町。神戸の中心部を一・二キロにわたって東西にのび、三百店舗以上が軒を並べる商店街は、ハイカラと称される神戸の生活文化と結びついて発展してきた。いつの時代も店主らは、誇りをこめて「元町らしく」という。歴史の節目に、その言葉の意味を追いかけた。
 靴のまち 長田からの報告
 神戸市長田区周辺にはケミカルシューズの事業所が集積し、地域の活力を生んできた。震災はその地域を襲い、産業に打撃を与えた。あれから九年。「靴のまち」の今は―。
 潜む危険 震災9年 防災の課題
 兵庫県内でも多くの犠牲者が想定される南海地震や山崎断層地震など、大地震は「あす起きても不思議ではない」といわれるほど切迫している。阪神・淡路の教訓は、この九年間でどう生かされたのか。防災の課題を探る。
 埋もれた記憶 西宮・仁川の地滑り
 私たちは最初、香世さんたちの家の跡地に建った「地すべり資料館」を訪ねた。昨年秋のこと。館内にはジオラマで地滑り対策が紹介され、わかりやすい。地下水を集めるパイプが地中に張り巡らされ、くいがずらり打ち込まれている。国内屈指の対策とされる。
 しかし、ここで何が起きたのか、うまく想像できなかった。兵庫県や西宮市、阪神水道企業団でもそうした資料は乏しい。
 あの日、埋もれたものは何なのか。私たちは知りたいと思った。
 新・自治体 かわる まちのかたち
 「地方ができることは地方に」。小泉純一郎首相はそう繰り返す。大詰めを迎える「平成の大合併」、三位一体改革…。地方自治が激動する。変革の波の先に浮かび上がる、新たな自治のかたちとは。各地の動きを通し、探りたい。
 子どもの居場所 豊かさ漂流 第4部
 子どもの居場所に危うさが漂う。厳しい経済情勢や不安定な家庭環境のなか、幼いゆえに、その痛手は計り知れない。シリーズ「豊かさ漂流」。第四部は子どもたちを通し、父とは、母とは、家族とはを見つめ直したい。(企画報道班)
 快虎録 阪神タイガースフィーバー2003
 「猛虎復活」。ファンは勝利に歓喜し、感動にうち震えた。十七年間で最下位十回の“ダメ虎”を返上した今年、社会現象にもなった「虎フィーバー」を振り返る。
 あなたが裁く 裁判員制度の課題
 シマ唄は語る 伝説の唄者・武下和平
 一九五三年十二月二十五日午前零時、戦後八年間、米軍統治の「AMAMI」だった鹿児島・奄美群島が日本復帰を果たした。歴史にほんろうされ続けた奄美の島人(しまんちゆ)たち。彼らの心を紡ぐ唄を、武下は芸術に変えた。復帰五十年を前に、兵庫を第二の故郷とした一人の唄者の半生を振り返る。(文中敬称略)
 なんで!?データが語る兵庫
 取材の基礎資料で目にするさまざまなデータ。兵庫県にかかわる数値を見ているうち、「あれっ」と思うことがしばしばある。各省庁が発表する白書や統計などに表れる都道府県別のランキングから、「なんで?」と関心をそそる五つの数字を追ってみた。(武田良彦)
 不況稼業 豊かさ漂流 第3部
 失業率は5%を超え、リストラのあらしが吹き荒れた日本。不況型倒産もまだ後を絶たない。出口の見えない閉そく感が人々の暮らしに不安を広げる中、ほころびをみせ始めた社会のすき間を埋めるかのように、生まれては消えていく商売がある。シリーズ「豊かさ漂流」第三部は、そんな不況下の稼業から今を見てみたい。そこにはうつろな世相とシビアな現実が見え隠れする。(企画報道班)
 楽園再生 災害続くパプアニューギニア
 日本の一・二五倍の国土を持つパプアニューギニアは、人口約五百二十万人の島国だ。最近十年間で火山噴火、津波、地震と自然災害が頻発した。多くの犠牲を代償として、人々は何を受け継ぐのだろうか。南洋の被災地を歩いた。(松本茂祥)
 イン・ザ・組織
 投票率の低下が叫ばれて久しい。傾向は無党派層だけでなく、政党の支持基盤といわれる組織でもうかがえる。迫る総選挙。組織と個人。どう考え、どう動くか。
 決戦の秋
 「マニフェスト(政権公約)」が注目を集める衆院選。与野党激突の構図は兵庫でも鮮明だ。政権をかけた決戦を追う。(敬称略)
 憂いて候 30代有権者に聞く
 選択の季節到来。次代を担う三十代の有権者に取材を重ねた。今の生活、将来。言葉に憂いと覚悟がにじむ。
 明日への約束 地域から問う改革
 各政党が政策の数値目標や達成期限、財源などを記したマニフェストを掲げて「改革」の中身を競う総選挙が、事実上始まった。兵庫の現場から争点と課題を点検する。
 東チベット 未踏峰へ 神戸大・学術登山隊の挑戦
 “世界最後の秘境”といわれる中国・チベット自治区の未踏峰、ルオニイ峰(6,610メートル)。神戸大学山岳部・山岳会の「東チベット学術登山隊」が2日、未踏の地を目指して日本をたった。頂上に挑むのは10月下旬。何が隊員を山に駆り立てるのか。どんな未知が待ち受けているのか。総隊長の平井一正さん(71)は言った。「若者に夢を与える探検にしたい」。(木村信行)
 暮らし再建 見直し迫る被災者「支援法」
 五年前、「公助」となる支援法ができ、全壊などの二千五百六十二世帯に平均約八十三万円が配られた。総額約二十一億二千万円は、三宅島への義援金にも満たない。 生活再建は「自助」が当然とされた。その“壁”を崩したのは阪神・淡路大震災の被災者の声だった。国は今、当初の定めに従い法の見直し作業を進めている。災害を経験した私たちは、次の世代にどんな制度を残せばいいのか。自然災害に見舞われた各地の状況を報告しながら、現行法の問題点を検証する。
 借金連鎖 豊かさ漂流 第2部
 借金を返すために借金を重ねる。そんな悪循環に陥る人が増えている。雪だるま式に借金が膨れた多重債務者を食い物にするヤミ金融も暗躍。悪質業者の取り締まり強化に向けて一日から罰則が強化されたが、被害者は百万人を超えるともいわれる。震災後遺症と不況の二重苦にあえぐ兵庫で、過酷な状況はさらに際立つ。シリーズ「豊かさ漂流」。「借金連鎖」を取り上げる第二部は、現代社会のひずみを象徴するような、あるホームレス一家の報告から始める。(企画報道班)
 胎動 近づく衆院解散の足音
 細川連立政権の誕生から十年。今月末に予定される民主、自由両党の合併など政界再編の新たな幕が上がろうとしている。この秋にも予想される衆院の解散・総選挙。近づく「審判」に向け、兵庫の政界も動きを加速させてきた。
 駅の風景 キヨスクおばちゃん日記
 駅。人と人が行き交う。長年、その風景を見てきたキヨスクのおばちゃんの目を通して、社会をのぞく。
 被災地ルポ 宮城地震1カ月
 宮城県連続地震の発生から二十六日で一カ月。今なお、余震におびえる子供たちや、自宅再建のめどが立たない人も多い。仮設住宅への入居が始まるなど、徐々に復興が進む中、「置き去りにされるのでは」と不安を打ち明ける被災者。現状や課題を報告する。(石崎勝伸)
 お地蔵さん 笑てる まち・震災・きずな
 「地蔵は都市の記憶を伝えてくれる」と、民俗学専攻の森栗茂一・大阪外大教授は語る。震災から九度目の地蔵盆が巡ってくる町と人を訪ね、その“記憶”をたどった。
 永遠の木 平和を培う
 平和。大切でかけがえのないもの。だが、伝えよう、教えようとすると難しい。広く社会へ、そして次の世代へ。模索する人びとを訪ねた。
 祈る夏 宗教と戦争
 「神」の名の下、戦争が繰り返される。世界に平和と安息をもたらす存在が、時に人々を戦地へと駆り立てる。終戦から五十八年を迎えた日本。「祈る夏」を歩いた。(岸本達也)
 自殺という選択 豊かさ漂流 第1部
 増える自殺。背景に広がる経済苦やリストラ、過労…。出口の見えない不況が暮らしをむしばむ。震災から八年半。兵庫の実情はとりわけ厳しい。ヤミ金融被害、自己破産、倒産という出来事がすぐ傍らで起き、とらえどころのない閉塞(そく)感に包まれる。豊かさがほころびを見せ、漂い始めたなかで、人は何を求め、どこをさまようのか。まずは「自殺という選択」をした人々の周辺から報告する。(企画報道班)
 「家に帰りたい」 在宅ホスピスの今
 六月二十八、二十九の両日、神戸市で「日本ホスピス・在宅ケア研究会神戸大会」が開かれる。それを前に、二つの家族の姿から自分の家で最期を迎えることの意味や課題を報告する。 (終末期医療取材班)
 突入 消防隊員殉職 取材ノートから
 みぞうの震災でさえ、一人の殉職者も出さなかった神戸市消防局で、一度に三人の消防隊員が命を落とした。発生から一週間。取材ノートから報告する。(企画報道班)
 空白の2000日 臓器提供・兵庫の現状
 一九九七年十月十六日、脳死移植を認めた臓器移植法が施行されて五年半、二千日が過ぎた。その間、脳死段階での臓器提供は全国二十三例、兵庫県内ではいまだにない。以前から行われてきた心臓停止後の腎臓提供も減っている。県内で移植を待つ患者の日々を報告する。(森本尚樹)
 僕たちの戦争と平和
 イラク、北朝鮮。日本社会を「有事」が揺さぶる。平和の世紀と言われた二十一世紀、私たちはどこへ向かうのか。十代から三十代の人々に取材を重ねた。
 だれのため 介護保険3年
 介護保険制度の導入から三年。自治体は四月から事業計画を見直したが、まだ多くの課題が指摘されている。制度は介護を受けるお年寄りのためになっているのだろうか。
 アクセス 地方から
 教育どこへ
 今の教育をどう見ますか、何を期待しますか。小中高校で 土曜日が休みになる対策を家庭や地域で考えていますか。企画報道班が、兵庫の教育現場を総力取材しました。
 島唄 沖永良部出身者の8年
  神戸沖洲会の会員は三千世帯、一万人という。島から千キロの彼方に築いた「第二の故郷」を激震が襲った。人々の八年の歩みをたどる。(宮沢之祐)
 神戸デパート物語 復興再開発のまちから
 神戸の下町、長田。国道沿いに「神戸デパート」があった。一九六五年のオープン。以来、周辺の大正筋、六間道などの商店街とともに「西の商都」としてにぎわった。阪神・淡路大震災で全壊の認定を受け、解体。現在、周囲は再開発事業の網がかかる。広さ二〇・一ヘクタール。全国最大級の規模だ。同デパートには、量販店など大型店二店と三十五の個人店舗が入っていた。震災から間もなく八年。個人店舗のうち十店が廃業、二十五店が場所を変え営業を続ける。高齢化、商売の展望、地域の将来。ないまぜになった思いを抱えながら、再開発事業を見詰める商店主たちを追った。
 検証 震災8年
 阪神・淡路大震災から八年。加速する不況に、被災地の苦悩は増す。復興への新たな課題も浮かび上がる。さまざまなデータが、厳しい現状を映し出す。八年の軌跡をたどりながら、地域の今後を考えたい。
 俺たち29歳
 社会部記者の内田尚典、吹田仲。ともに二十九歳の二人が同じ年代の人たちに会った。今、何を考え、どう生きていくのか。取材は小さな旅、心の旅でもあった。終わりに見えたものは何か。まず、内田記者の取材から始める。
 しあわせ かくれんぼ 
  民意 足元の自治
 「変革」への鼓動が足元で響く。硬直化した既存システムに代わり、時代に見合った新たな仕組みづくりを迫られる政治、行政。かぎを握るという民意とは何か。各地でのさまざまな動きを通し、その正体を探る。
  共同研究 大学と自衛隊
 神戸大学の学生と自衛隊員が十一月、安全保障をテーマに「共同研究」を行った。講義は大学の外で、学生にさえ事前に場所を知らせることなく開かれた。「自衛官が同席することで現実的で緊張感のある議論ができる」と、大学の担当教官は教育的な意義を強調する。一方、市民グループや一部の学生は抗議を表明、評価は大きく分かれた。研究の内実と一連の経緯を振り返る。
 長い冬 -性同一性障害の今-
 日本精神神経学会が性同一性障害を「治療の対象」と定め、性別適合手術を治療の最終手段として容認して五年になる。この間、埼玉医大と岡山大で二十一人が手術を受けた。性同一性障害という言葉も少しずつ知られるようになった。
 男と女。そのはざまで揺れ、それぞれの性を生きる人たちに会った。
 盛り場ブルース 師走・神戸
 神戸に師走の風が吹く。不況に身を浸した夜の街にも風が舞う。深夜、その街をぶらりと歩いてみるか。
 無党派という選択 衝撃 尼崎市長選
 熊本、新潟市長選に続き、尼崎市長選でも政党相乗りで組織力を誇る現職候補が、無党派新人に敗れ去った。来春の統一地方選へ向け戦略見直しを迫られる各政党。全国的な政治のうねりをどこまで受け止めているのだろうか。
 「拉致」を見る目
 「拉致」は他人事でない。そう吐露する人たちがいる。小泉首相の訪朝から二カ月。さまざまな視座から「拉致」を見直してみる。
 マンションの明日
 全国の分譲マンションは、国土交通省の推計で約四百万戸。うち築三十年を超えるものは、約十二万戸に達する。  そんな中で、「マンション建て替え円滑化法」が年内に施行される見込みとなり、今国会には「区分所有法」の改正案が提出されている。「マンション再生」をめぐる動きを追った。
 「倒壊」を問う 阪神高速被災訴訟
 地震による高速道路倒壊で息子を失った萬さんが、公団を相手に提訴して五年八カ月余り。裁判は一日、結審した。公共構造物の安全性に疑問をぶつける原告に対し、公団は「想定外の地震」と免責を主張してきた。「息子の死を説明してほしい」との萬さんの問いかけに、答えは出されたのだろうか。
 つないだ夢 中国・銀輪の旅20年
 サイクリングを通じ、中国で草の根の交流を続けてきた兵庫県石子路之会。今夏で、二十三省五自治区四直轄市、約二万二千三百キロを走破した。外国人としては初めて大陸での自転車旅行をスタートさせて二十年目。数人の自転車好きが口にした途方もない夢は、今年八月十七日、ゴールを迎えた。夢をつなぎ、「最後の旅」に参加した人々の姿を追った。
 グラウンド・ゼロから 米同時テロ1年
 世界中に衝撃を与えた米中枢同時テロから十一日で一年を迎える。瞬時に三千人近い命が奪われた悲劇は、私たちの阪神・淡路大震災の記憶を呼び起こす。悲しみを乗り越え、復興に立ち上がるニューヨークの街を訪ねた。
 南洋ニ眠ル 戦没船員の記憶
 港町、神戸。戦争協力の名の下、駆り出された民間船の記憶が残る。「有事」をめぐる論議がかまびすしいこの夏。戦没船員と遺族たちの物語を届けたい。
 夏の向こう 終戦の日を前に
 五十七回目の終戦の日がめぐって来る。有事関連三法案の審議で国会は大きく揺れた。米中枢同時テロ後、国際情勢は緊張が続く。二〇〇二年の夏、そしてその先に広がる眺めを、兵庫県から見ていきたい。
 県政はいま 井戸知事1年
 英語考 話せるようになりたい!
 書店に並ぶ「英語本」の数々。駅前にひしめく英会話スクール。テレビやラジオからも、講座が消えることはない。日本は、いつまで「英語」との格闘を続けるのだろう。そんな疑問を胸に、街を歩いた。
 最新版 遊園地事情
 米国生まれの巨大テーマパークが光を浴びる一方で、阪神間の老舗遊園地が来春、相次いで閉園する。「遊び場」に何が起きているのか。最新事情を報告する。
 ある倒産 社長の日記から
 政府は今年五月十七日、「景気の底入れ」を宣言した。しかし、一方で企業倒産による負債総額は八カ月連続で一兆円を超え、世帯主の失業者も五月末の発表で百八万人と過去最多を記録した。とりわけ兵庫県内の中小企業は厳しい。神戸の中堅工務店に襲いかかった危機を、社長の日誌を通して報告する。
 遠くにありて 沖縄復帰30年 
 二十七年に及ぶ米軍統治が終わり、沖縄が本土に復帰して、十五日で三十年になる。沖縄航路の寄港地・神戸の存在もあり、兵庫は沖縄と強いつながりを持ってきた。沖縄を出て、尼崎に根を下ろした二つの家族を軸に、「三十年」をたどりたい。(新開真理)
 沖縄 オキナワ 
 与那嶺さんは、かつて隠そうとした「沖縄らしさ」を、次の世代に伝えることに熱中している。それはどういう意味があるのだろう。沖縄とオキナワを舞台に考えたい。(宮沢之祐)
 19年の空白 有本恵子さん拉致問題
 失跡から十九年。海外で自由にはばたくことを夢見た有本恵子さんは、北朝鮮で拘束されているとみられる。だが、北朝鮮当局も、よど号犯のグループも「そんな人は知らない」と、関与を真っ向から否定する。有本さんに何があったのか。謎をあらためて検証する。
 暴対法10年
 暴力団対策法施行から十年が過ぎた。中止命令などの効果もあったが、依然、組織壊滅には至っていない。暴力団の実態が見えにくくなった、との指摘もある。現状を検証する。 
 井戸県政〜初の予算案から
 「県民とともに進める県政」を、昨夏の選挙中から訴えてきた井戸知事。就任後も「直接対話」を掲げた。事件事故に見舞われたいわば波乱の半年を越え、新県政は新年度事業でその真価を問われる。
 
 希望退職を歩く
 
 兆す 2002年ひょうご再生へ
 
 悩みをどこへ 外国人の生活相談
 兵庫県に住む外国籍住民が十万人を超えようとしている。アジア、南米の人の割合が増え、異国暮らしの「悩み」は多様化している。しかし、それを受け止める窓口は整備されているのだろうか。外国人のための生活相談の現場を歩いた。
 
 尼崎 現場からの報告 公害訴訟和解から1年
 尼崎公害訴訟の歴史的な和解から八日で一年。「画期的」と評価されたが、環境改善への具体的な道筋はまだ見えない。いまなお続く排ガス汚染。和解後に亡くなった原告は十人を数える。現場から報告する。
 
 医療はその時 池田小事件、歩道橋事故…テロ対策
 池田小事件と明石・歩道橋事故。直後の混乱は救出や医療活動に大きな影響を与えた。炭疽(そ)菌などの生物テロが現実味を増す中、こうした集団災害に対する医療の備えを検証する。
 
 多重債務
 多重債務。複数の貸し手から金を借り、返済できなくなっている状態のことだ。「自業自得」というのはたやすい。しかしこんなデータがある。日本クレジットカウンセリング協会の調べでは、多重債務に陥った原因の第一位は「生活費」。倒産などによる「失業」が第五位。ギャンブルなどでの多重債務とは違った光景がいま、急速に広がる。問うべきは「個人」の責任だけだろうか。(多重債務問題取材班)
 
 ひょうご変革の時代に 貝原前知事の15年
 今年七月、四期目半ばで自ら兵庫県知事を退いた貝原俊民氏。円高構造不況に始まり、狂乱地価、バブル崩壊、そして阪神・淡路大震災と、県政運営にあたった十五年は、降りかかる難題に対応を迫られた時代だった。後任にバトンを引き継いで約四カ月。時代と経済のうねりのなか、行政が変革を迫られたこの時期に、地方自治のあり方を問い続けた十五年を今、語ってもらう。(聞き手・志賀俊彦)
 
 21世紀の司法像
 
 不安の肌触り 同時多発テロ2カ月
 米国で同時多発テロが起きて十一日で二カ月。アフガニスタン攻撃は激しさを増す。不気味な炭疽(たんそ)菌事件が広がる。自衛隊派遣も現実のものになった。私たちは前例のない道を歩き始めている。そこで感じる「不安の肌触り」とは。さまざまな立場の人たちと会った。(企画報道班)
 
 白紙からの検討 武庫川治水 始まる挑戦
 「白紙からの検討」を県が打ち出したことで、武庫川ダム計画は最大の転換点を迎えた。不信を超えて、情報を開示し、ともに相談する住民参画の治水計画を築き上げることができるのか。その周辺を報告する。(武庫川治水取材班)
(1)すれ違い [2001/10/10]
(2)戸惑い [2001/10/11]
(3)総合治水 [2001/10/12]
(4)変わる行政 [2001/10/13]
 
 草の根協力20年 PHD協会 タイ研修のその後
 PHD協会が設立二十周年を迎えた。毎年、東南アジアから「ごく普通」の若者たちを招いてきた。彼らが帰った村は、どんな道を歩んでいるのか。タイ北部の農村を訪ねた。
(1)13年前の優等生 [2001/09/27]
(2)急変する暮らし [2001/09/28]
(3)研修生第1号 [2001/09/29]
(4)手織り布 [2001/10/02]
(5)最年少 [2001/10/04]
 
 愛し方が分からない
(1)2人の母/似かよった軌跡と罪 [2001/09/21]
(2)しつけと暴力/「私もたたかれて育った」 [2001/09/22]
(3)愛憎のはざま/激情の底に母の顔も [2001/09/23]
(4)貧困と孤独/八方ふさがりの末に [2001/09/24]
(5)679分の1/心をほぐす相手もなく [2001/09/25]
 
 26年目の波紋 「ビンセンス」姫路入港
 日本の他港と違い、兵庫県の港には26年間、米艦の入港がなかった。ビンセンスの入港は、それに風穴を開けるのか。その波紋を追う。
(上)布石/シナリオ、2年前から [2001/08/29]
(中)非核証明/踏み込まなかった一歩 [2001/08/30]
(下)同時進行/友好親善と民間協力 [2001/08/31]
 
 動き出す新県政
 
 そのささやきに耳を 精神障害者の今
 精神障害者をいま、冷ややかな空気が包んでいる。大阪府池田市で起きた校内児童殺傷事件が大きな引き金だった。犠牲になった子どもたちを悼み、凶悪事件が再び起きない社会を目指し、さまざまな模索が続く。その一つとして、政府は重大事件を起こした精神障害者への処遇を強化する新法制定の方向で作業を始めた。しかし、と思う。こころを病む人たちの生活を、私たちはどれだけ知っているのだろう。議論の出発点として、障害者とその家族の現状を訪ね歩いた。
 
 神戸を問う
乱戦の構図
150万都市の針路
岐路に立つ都市戦略編
市民参加の虚実編
 
 教科書はどう選ばれたか
 来春から小中学校で使われる教科書の採択作業が終わった。「新しい歴史教科書をつくる会」主導による中学社会の教科書(扶桑社刊)の波紋は、採択権限のあり方や審議過程の公開などの問題にも広がった。教科書はどう選ばれたのか。県内の動きを振り返る。
(上)公開度…教委の対応にばらつき [2001/08/29]
(中)つくる会…賛否双方の要望続々 [2001/08/30]
(下)採択権…教師の意見の扱いは? [2001/08/31]
 
 教科書採択 兵庫の現状リポート
 新しい学習指導要領に沿って、小中学校の教科書が来春から一斉に変わる。各市町教委がどの教科書を採択するかはこれまで、それほど話題にはならなかった。しかし今年、「つくる会」による歴史教科書が登場し、事態は一転。検定や採択の在り方などをめぐり、かつてない議論を呼ぶ。新教科書の採択作業が進むいま、兵庫の教育現場でどんな動きが起きているのか。最新事情を報告する。
波紋 … 「つくる会」の衝撃走る
原案 … 「教師の目」どう反映?
歴史観 … 子どもに何を教えるか
 地方から
 新しい100年の始まりに、足元を見つめ直してみたい。舞台は地方。主役は人。各地で自由闊達(かったつ)な語りに耳を傾けた。「地方(ここ)から」。21世紀が幕を開けた。

 ソウイウ男ニ私ハナリタイ
 
 フリーターという生き方

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