第7回 LANとLANを無線でつなぐ「WDS(Wireless Distribution System)」
今日は「WDS(Wireless Distribution System)」について解説してさしあげよう。
「さしあげよう」って! 急にえらそうですね!?
何だよ。教えてほしくないのか? 綱本。
あ、いや、ぜ、ぜひ教えてください。師匠!
よし、WDSというのは、簡単に言えば「LANとLANを無線でつなぐ」システムのことだ。
・・・それって無線LANじゃないんですか?
バカモノ! クライアントとアクセスポイントをつなぎ、LANを構成するのが無線LANだろう。WDSは、アクセスポイントどうしをつなぐモードのことなんだ。
アクセスポイントどうしをつなぐ?
そのとおり。2つのLANが物理的に離れた位置関係にあるとしよう。しかも、有線でつなぐことはむずかしい。そこで、それぞれ1台づつアクセスポイントを設置してWDSモードに設定する。すると、このアクセスポイントが中継機の役割を果たし、LANどうしを接続できるという寸法だ。
無線LANアクセスポイントでWDS機能を用いると、離れたところにある複数のLANを無線で接続できる
あ、わかりました! 有線LANのブリッジというヤツですね! それを無線で行うというわけですか。
そのとおりだ。例えば、道路をはさんだビルどうしや広い工場内の建物どうしなどを有線LANで接続するのはむずかしい。そんなときに、ビル間通信ユニットなどと呼ばれる無線装置を使うんだ。通信の規格はIEEE 802.11に準拠しているから、使い方も簡単というわけさ。
なるほど〜。
|