発酵ざざむし
- 初めて食べたざざむしはホントに発酵・・・いや、腐ってましたが。
- それは置いといて、発酵ってのは最初に食べた人スゴイよね。
- まさに食文化偉大なり。
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- 牡蠣塩辛
- 日本人というのは何でも塩辛にするなぁと、知った時に驚いた塩辛のひとつが牡蠣の塩辛です。
- 最近は塩辛と言っても麹で漬けた甘いものも多いですが、基本的な塩辛というのは
- 材料に対して塩20%で漬けて発酵熟成させた食品です。
- 最初は広島で作られてると聞いたのですが、他の地域でも作られていたのか、作られはじめたのか
- 現在は何種か販売されているようです。
- 実物はもっと緑っぽく見える
- これは宮城産のもの。
- なめ茸の入ってる小瓶サイズで、だいたい1000円〜1500円近いあたりからして高級で
- 物好きな酒呑みを相手にしてるとしか思えない値段です。
- なんだかものすごい色が一目瞭然なんですが、値段相応な味なんでしょうか。
- でろり〜ん
- 牡蠣アレルギーな人が見たら倒れそうな物体ですね。
- 知らずに見たら、腐った牡蠣にしか見えません。
- 牡蠣の原形が殆どありゃしねぇ。
- とりあえず食ってみよう。
- でろでろな割には、一応繋がってはいて、液状物は少ない状態。
- ニオイは普通にイカの塩辛のような感じで、生臭いといえば生臭いので、イカの塩辛がダメな人にはこの時点でダメかもしれない。
- 味のほうは、さすが牡蠣だけあってかなり旨味は強い。
- このまま日本酒のつまみにしたり、御飯に乗せて食べるにはいいだろう。
- だが、この瓶を開けた時スクガラス(アミアイゴの塩漬)を食べてたので、同様に豆腐に乗せてみたのだが
- これはイタダケナイ。
- 豆腐に乗せると生臭さが際立ってしまって豆腐まで不味く感じる。
- やはり食べ方を間違ってはいけないと思った。
-
- 初めて牡蠣の塩辛の存在を知った時は、牡蠣なんかわざわざ塩辛にするなよ!とか思ったものだが
- よくよく考えてみれば、韓国のキムチには牡蠣も一緒に漬けられるものも多い訳だし、
- 塩辛という発酵食品になってもおかしくはないのかもしれない。
- 栄養面に優れていても、保存面で問題のある牡蠣ゆえに、塩辛というのは優れた牡蠣保存食といえるかもしれませんね。
-
- 他に昔から食べてみたいと思ってる塩辛といえば、シオマネキを潰して作ったがん漬けですねぇ。
- あれもシオマネキが減少してるから殆ど輸入原料に頼ってるそうで、地域文化を
- 輸入しなければ守れない状況に追い込んでしまうような傾向というのは、実に寂しいことだと思います。
記 2003.05.04
- 臭豆腐
- 悪名高き伝説の最凶発酵豆腐を体験する時がやってきました。
- アメ横にて500円で購入。中華街ですら売ってませんでした。
- 見た目からして食い物とは思えない、筆舌に尽くし難い存在感。
- いつもより大きめの画像でお楽しみください。
- ぬばば〜ん
- もう笑うしかない。
- 腐乳など比較にならない危険さが一目瞭然である。
- 牛乳入ったコップを半年くらいほっておいたらこんなものができるんじゃないかと思ってしまう。
- 豆腐っぽい四角さはわかるが、その汚らしい黒斑はカビですか?
- その細かく白い点々も何デスカ?
- ブルーチーズを想像すれば食えなくはないんでしょうか?
- しかし、開封してないのに異臭がしますよ!?
- それは側溝の掃除をされた時のヘドロのようなニオイ。
- だいたい、蓋がプラスチックというのが危険だ!
- つーか、完全密封してしまうと発生ガスによる膨張で爆発の危険性でもあるんだろうか?
-
- OPEN!
-
- ぐっ(@д@)
- ぐあああああああああああ!
- ヤバッ!
- キュッ
-
- ・・・・・・ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
- ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
- ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
-
- わずかに蓋を開けただけで部屋の中が異空間への扉と繋がった気がしました。
- いや、これは気のせいではない。
- あのニオイだ!
-
- 我々はそのニオイを正確に確認するために意を決して完全にその扉を開けた。
- 鼻を近づけるまでもなく部屋がその世界に染まっていく。
- 犯罪のニオイがする!
- 寂れた駅や荒んだ公園にある汚い公衆便所のニオイだ!
- 断じて公衆トイレなどではない! 公衆便所だ!
-
- 我々は公衆便所の奥に進まねば犯罪の全てを明らかにはできないと決意する。
- 鼻を近づける。
- ・・・・・・・・くっ、
- ぐ・・・ぐぅぉぉぉぉああああああああ!!!!!!!
- 瓶からとんでもない力が溢れて、我々の顔面に強大な圧力をかけてくる。
- 明らかに異質の力に染まった空気の層がそこにはあった。
- それは正にダメージ床やバリアーシールドそのものである。
-
- こういう領域の奥にはレアアイテムが落ちてるのが相場だ。
-
-
- >せつなは宝箱を開けた。
- >しかしそれはミミックだった!
-
-
- 我々は今からこれを食うというのか・・・・・・
- ドォォォォォォォォォォォン
- しかし意外にも、中身を出してみると先程までのような凶悪な波動は放ってこない。
- やはりあの液面が奴らの棲家だからだろうか。
- しかし臭いことには変わりない。
- 私は中国語がわからないので説明を読もうにも単純なところしかわからないが
- どうやらそのまま食べるか、揚げたり鍋や煮物に入れるというのは腐乳とさして変わらないらしい。
- しかしこんなもの鍋に入れたら他の食材が魔界の生命体に変身してしまうのではないか?
-
- とりあえず食べてみよう。
- まず箸で切ってみる。
- じゅびどぅばー
- なんてマズそうな!
- 表面はちょっぴりヌメっているが、箸に伝わる切る感触は「むそりっ」て感じ。
- ひとまず一カケを口に放り込んで咀嚼してみる。
- ・・・・・・・・・・・・・
- ・・・・・・・・・・・・・・・
- ・・・・・・・・・・・・・・・・・
- やはりニオイ自体は瓶の中から直接臭うのが最凶最悪であることがわかる。
- 口の中では意外にたいしたニオイではない。
- もちろん、通常の食い物レベルではないのは当然だが。
- しかし旨味が・・・・腐乳には濃厚な大豆の旨味があったが、コイツにはそれが薄すぎる。
- そしてやはり予想通り極度に塩分濃度が高いために塩辛い。
- 更に、瓶の外からも確認できた白い点々だが、この食感がいけない。
- 白い点々だけがジャリジャリしていて、それは納豆を1ヶ月くらい放っておいた時にできる
- 納豆菌のコロニー(?)の食感に酷似している。
- 他の部分は中途半端にねっとりまったりした感じで、固体中心付近は大豆だった過去が若干伺える味。
-
- はっきり言って、こいつは料理に使う気も起きてこない。
- 鍋に入れても美味くなる要素が感じられない。
-
- 〜総評〜
- 商品化してまで食うものか?
- 臭豆腐は腐乳の製造過程にカビ付け行程が含まれたもの。
- 今回食した北京王致和製の臭豆腐は中国西太后がお気に入りだったという有名なものらしい。
- しかし、あまりの特異臭に最近の人は現地の人でも食べられない人がいるそうだ。
- 当たり前だ。
- 伝説は本当でした。
- 犬に嗅がせたら多分死にます。
- 動物虐待で捕まりたい人は是非どうぞ。
-
-
記 2002.05.04
- 豆腐よう
- 沖縄に伝わる発酵豆腐で、豆腐を紅麹と泡盛で漬け込んだもの。
- ウマソウ
- 腐乳や臭豆腐の先入観があったので、どうせキッツイ衝撃が待ってるんだろうと
- 食べるまでは警戒心で構えてたのだが、いい意味で裏切られた。
- 箸で切ってみたらチーズケーキのような断面が現れた。
- 腐乳とは明らかに違う固さで、ボソボソと崩れる感じ。
- 口に入れると泡盛の香りが広がる。
- ンマぁい!
- もはや、元が豆腐だったかどうかなんてサッパリわからなくなってる。
- 大豆由来と判らないしっかりした旨味。
- これ、瓶詰めでどこかに売ってないもんですかね?
- マジで旨いです。
- 酒粕と味醂粕を混ぜたってこういう旨味にはならないと思う。
-
- いつも思うけど、発酵食品を考えた人ってどうしてこういう発想が出てくるんですか。
- いつも事故の結果デスカ?
-
- どうでもいいけど、豆腐ようの「よう」が変換できません。
記 2002.04.28
- 白腐乳
- 中国あたりで炒め物や煮物の味付けに使ったりするといわれる腐った豆腐汁。
- 平仮名で書いてアクセント変えるとカワイイ響き。
- ふにゅう。
- 聞く話ではかなり壮絶なニオイがするらしい。
- 400円で売ってたので、こりゃ食ってみるしかなかろうと即買い。
-
- 見るからにヤバイものが瓶の中に浮遊してるのがわかる。
- ノーマルの腐乳も白腐乳もメーカーが違うだけで中身は大差ないらしい。
- ドキドキしながら蓋を開ける。
- ・・・・・・・・
- ・・・・・・・・
- 思ったほどではなかった。
- よくゴミ捨て場のビニールから漏れてる腐敗生ゴミ汁のニオイそのまんまだ。
- ホンオで抵抗力がついてしまって、常識的な判断ができてないかもしれない。
- それとも、一緒に買ってきた臭豆腐が
- 開けてもないのに遥かに上回る異臭を放ってるからかもしれない。
- ともかく、中身を出して、まずはそのまま味わってみよう。
- 見た目ではわからんのだよ・・・
- 見た目はチーズっぽくても、ニオイがニオイだけに御世辞にもうまそうには見えない。
- 渋々ながら口に入れてみる。
-
- ・・・・・・・・・?
- 何コレ?
- 食えるじゃん。
- 予想してたのと違ってかなり塩分が強くて塩辛い。
- 後から思えば分離した個体が浮いてた時点で味の想像ができたなぁ。判断力弱し。
- つか、こんな状態で、こんなニオイ放ってんのに、
- 口の中に入れると大豆の濃厚な味と香りがわかるよ。
- 日本酒の肴として合いそうな味。
- これなら調味料代わりに使ってるのも頷ける。
- ネット上探しても臭い臭いって話は散見するが、食ってみたという話や冷静な判断は少なく思う。
- これだから偏見はいかんのだよ。
-
- 早速、野菜炒めと粥の味付けに使ってみましたが、見た目はつまらんので写真は割愛。
- 腐乳粥
- 瓶にある説明も誤植だし、使い方がわからんので適当に潰して混ぜながら粥にしてみた。
- 見た目はミルク粥みたいだけど変わったニオイしてますがダイジョブデスカ奥さん?みたいな。
- アクセントが足りないんで、ザーサイやチャンジャやピータンあたり加えると良いかも。
- 腐乳野菜炒め
- 塩気が強いので味付けは腐乳のみにし、野菜と鶏肉を胡麻油で炒めてみた。
- ナンダコレ!
- 初めて食う味だよ!
- こんなにまろやかでコクのある野菜炒めは初めて食った。
- ニオイに慣れれば絶対うまい。 つーか、もう慣れた。 こんな調味料考えた人はスゴイです。
-
- 悪評ばかり聞くから、もっと食えないゲロマズかと思ってたから良い意味で裏切られた気分。
- 他にも赤腐乳とか類似品が数種あるが、ベースの味がわかったので原材料見れば味の予想がつく。
- 今度は期待して他のも買ってみようと思う。
- ふにゅう
- みんなで広めましょう。
- ふにゅう〜 ふにゅうぅ〜〜
記 2002.02.05
ホンオっぽいもの
- 世界には臭い食べ物がいっぱいあります。
- 日本では納豆とかクサヤあたりが有名ですかね。漬物はみんな臭い系か。
- 世界は広く、そんなごときでは済まない食品が存在します。
- と、いってもあんまし食べたことないのでエラそうに言えないのだ。
- シュールストレミングしかり、ドリアンしかり、臭さで持ち込み・持出しが規制されるものは
- 食べられる所が限られてしまいがちで。
- そのような臭い食品はやはりアジアにもいくつかあるのですが、その中の一つがホンオです。
-
- TVや書物ではよく見た話なんですが、なにせ生食するものなので現地でしか食せない。
- 韓国では冠婚行事に欠かせないめでたい料理なのだそうだ。
- 普通の臭度計では計測不能な臭度だとか。
- だいたいもって、あの臭度計ってのは何の臭度を計っているのだ?
- 実際に食べもせずには何も語れない。
- しかし忙しくて有給もとれない自分に残された道は自作しかないのであった。
-
- 作り方はTVに流れた簡易なものしか知らないが、それが全てならば可能なはずだ。
-
- まず、材料が必要だ。
- 映像に出るのは一瞬ではあったが、画面で見る限りではどう見てもガンギエイ科の魚であった。
こいつらは板鰓類の中でも飛びぬけて種類が多く、しかも素人目には似てるものが多いので
結構混同されて扱われてるだろうから、おそらく日本のカスペで作っても大差ないものができるのではないかと。
- カスペならば日本でも食用に魚屋で買える魚である。
-
- 現地の映像では、新鮮なその切り身を甕の内側にペタペタ張りつけ、蓋をして
- そのまま夏なら半日〜1日、冬なら1週間放置すると出来上がりなのだそうだ。
- そいつを刺身で食うのである。
- ツッコミ入れたい気持ちでいっぱいだが、まずは作ってみよう。
- 甕なんて持ってないので雑菌のいない新品のタッパーにカスペの切り身を入れて
- 蓋をしたまま部屋に室温で放置しておいた。
- 冬なので1週間・・・・・と思ったのだが、日本の関東平野部で1週間も置いたら腐るのではないか?
- 日に日に濁っていく肉の色・・・
- 蓋を開けてもいないのに漏れてくる腐敗臭・・・!
- 透き通ってた色が見た目からして不味そうな色に
- 6日目にしてこの状態。
- 見た目ではわからないが、表面には細菌が涌いて肉が腐った時に表面にできるのと
- 酷似したヌメリの層が出来ており、指をなぞるとごっそり取れる状態。
- しかも臭っ!Σ(TдT)
- 生ゴミのニオイが鼻を突く。
-
- さすがにヌメリはヤバそうなので洗い流し、刺身にしてみることに。
- ・・・・・くさ。
- ふにゃふにゃヌルヌルしてて切りにくいったらありゃしない。
- ・・・・・・・・・・くさ。
- 見た目はササミと豚肉たして2で割ったような
- 腐海の生物はこんな味がするのだろうか。
- 見た目は普通なのだが、口内には最初に生ゴミのニオイが広がり、その後アンモニア臭が広がる。
- まぎれもなくNH3以外の何物でもない。
- しかし、思ったほどではない。
- 剥きたてピータンの白身部分から感じるアンモニア臭の3倍程度?
- しかも、6日も室温で放ってあった割には肉質はしっかりしている。
- 噛むと次第に口内で溶けるような感覚を伴うが、同時に
- 生ゴミのようなニオイを纏った脂のようなものが口の内壁にまとわりつく。
- しかも旨味はあまり強くない。多少の苦味もある。
- ダメな人には絶対ダメだろうが、個人的には平気で飲み込めるレベル。
- オレっちは海獣の肉の臭みのほうが嫌いだからなぁ。
-
- さすがに沢山は食べる気がしない。
- なにせ、実際に現地で出されたものを食べてる訳でもないし、経験もないので
- 本当にこれを食べて大丈夫という保証がないのだから。
- クリスマスに腐れ肉食って食中毒だなんて三面記事になったらアホすぎる。
- しかし余りを捨てるのもアレなので、気休め程度ながら、塩ふって炒めてみた。
- 見た目は鶏肉やカエル肉のような
- 見た目と香りは悪くない。香ばしくなっている。
- ちょと安心して口に運ぶ。
- ・・・・・・・・・・
- ・・・・・・・・・・
- ・・・・・・・・・・
- 小学生の理科の実験の時に初めてアンモニアの原液を嗅いでしまった時の心境が鮮明に甦った。
- 表面を焼くことで肉汁を閉じ込める料理法が仇に出た。
- 揮発性のアンモニアは内部に充満してスタンバイ。
- あったまってるので口の中で噛まれて初めてクリティカルヒット。
- 生ゴミ臭さはなくなったが、より洗練されたアンモニア臭の刺激倍増。
- キンカンをちょっぴり弱くしたくらいの臭さ。
-
-
- さて、総評ですが。
-
- まず、臭度ですが、やはりアンモニアを計測してるものなのだと思いますね。
- 納豆ですら、人間が不快と感じているニオイの主成分の何割かははアンモニアらしいですが
- ホンオを同じように計測したら数値が振り切ってしまうのは当たり前です。
- 刺激でのけぞるくらいキツイんだもんな。
- そして、あれだけアンモニアパワー全開なら殺菌作用もかなり強いんでしょうね。
- あんな臭く、見た目には雑菌涌きまくりな感じがするのに、軽い腹痛にすらなりませんでした。
- 元々、サメやエイの仲間は体内に流れているアンモニア量が多いので
- それを利用した先人の知恵的保存食だったのではないでしょうか。想像ですが。
- アンモニア以外のニオイがクサヤや納豆のようなベクトルのものではなく
- 生ゴミのような生臭さ・カビ臭さのような腐敗臭系なので
- ブルーチーズを食べられる人には大丈夫なニオイだと思いました。
- また、発酵と腐敗は基準が曖昧だといいますが、
- 個人的にはホンオの場合、発酵というのには抵抗がありました。
- 雑菌増殖を抑えた状態で腐敗一歩手前のまま熟成、みたいな感じ。
- 臭さの主成分がアンモニアなので乳酸で中和できるのだが、ラッキョや野沢菜の乳酸で
- 中和させて純粋な旨味を味わってみても、特筆すべきような旨味には感じなかった。
- ハッキリいって、
- 新鮮なものが手に入るなら素直に煮るか新鮮なまま刺身で食えよ!
- ってな感じ。
- 日本人が日本文化の中で納豆のニオイを旨い匂いと感じるようになったように
- 韓国文化の中でもホンオのニオイを旨い匂いと感じるようになったのではないだろうか。
記 2001.12.24
フグの卵巣
- 知らなければなんてことないんでしょうが、こんな有名な毒物も珍しいくらい猛毒。
- 毒を持たない種や、有毒にならない条件下で養殖したものならともかく
- 私達が食したものは普通に漁獲され、加工されたものです。
- 石川県の漁師町の冬の保存食として魚類の糠漬けがありますが、なんとその中にフグの卵巣もあるのです。
- 存在は知ってましたが、通販で買えることを知ったので早速購入してみました。
-
- 食べる前に、知らない人は基礎知識を持ってから食べたほうが有難味が出るというか、
- 反応を見てる側としては面白いですよね。
- そんな訳で、前振りの基礎知識。
- 有毒のフグの場合、最も毒性の強い部分は大抵は卵巣と肝臓です。
- これは産卵期になると毒性が強くなり、その毒成分はTTX(テトロドトキシン)です。
- トリカブトで有名になったアレですね。
- このTTX、熱で変性しないため煮ても焼いても毒性はそのままです。
- 一応、水溶性ではあるが、糠漬けにされた際にどうして毒が減退するのかには
- 3年間の糠漬け期間に水と共に流出する説や、糠床内の微生物分解説等がありますが
- 実際には解明されてないところが笑えます。
- 今回購入したものはゴマフグの卵巣でしたが、クサフグも使用されてるらしいです。
- こいつらの卵巣(特にクサフグ)なんて、毒性半端じゃなく、常識的には食えるものではないです。
- その毒性は440MU(注1)を超え、成人男性でも10g食べたらあの世逝きです。
-
- 実はクサフグの身は食べたことあったりしますが、さすがに卵食べるなんて命知らずな行為は未経験。
- 購入したものは糠漬けと粕漬け。
- 糠漬けは1年間塩漬けした後、2年間糠床に漬けて丹精込めて面倒見てつくられるそうです。
- 最初に440MU以上の卵巣が3年目には10数MUにまで減退するというデータがあり、無害(注2)になるらしい。
- 粕漬けは最後の1年を酒粕に変えるようですが、都会の人向けに食べ易く作ったもので、
- 地元の漁師さん達からいえば邪道らしい(笑(注3)
- それ以前に、微生物分解説からいくと、最後の粕漬け期間には糠じゃなくても大丈夫なのか?という疑問が。
-
- さて、実際の味であるが、元々極寒日本海で揉まれた漁師町の食べ物だから
- 北国に多い「濃い!」「塩辛い!」というのは想像がつくし、とにかく塩辛いとばかり聞いてたので
- 塩辛いだけだと思ってたのだが、意外にも魚卵の味はしっかりしている。
- だからといって辛くない訳ではなく、日本酒のつまみにするとメチャクチャ酒がすすむこと間違いなし。
- 確かに粕漬けのほうが塩は薄くなってるが、味は糠漬けのほうが本物だなぁというのは納得な感じ。
- ごはんに乗せて茶漬けでもいいかもしれない。
- こればっか食ってると塩分でだんだん口がヤラレてくる。
- TTXが残留してるのは解ってるが、こりゃTTXで致死量に至る前に
- 塩分過多で致死量になるほうが早いんじゃないかと思った。
- ちなみに、購入したのは糠漬けも粕漬けも卵巣一袋1260円也。
- 地元流に習って、そのまま切って、そのまま食べました。
- (注1)MUとはマウスユニットの略。440MU=1gで440匹のマウス昇天。
- (注2)無毒ではない
- (注3)実際、注文の際もあまり作ってないので分けられるのは非常に少ないと言われた。
記 2001.03.25
- VEGEMITE
- オーストラリアでは非常に有名な食品らしいベジマイト。
- ヒルトンに泊まってもパンに添えられて出てくるくらい有名らしいのだがパンに塗って
- 食べると聞いたら普通はジャムやクリームやバターの類を連想するだろうと思う。
- 実物はKRAFTのHPで紹介されているが、ピザやら何やらに使われているのを
- 見てイヤな予感はしてくるかと思う。
- さあ、蓋を開けてみよう。
- こっ、コレは・・・・臭いΣ(T△T)!
- まるで八丁味噌に雑菌がいっぱい入って腐ってしまったような匂いが鼻を突く。
- 生物系の人なら経験あるかもしれないが肉エキスを用いた培地のニオイだ。
- 恐る恐る食パンに塗ってみる。めっちゃ薄く薄〜〜〜〜〜く。
- 見た目はチョコレートクリームを塗ったようにしか見えない。
- 口に入れてみる。
- ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うげぇ。
- なんだこの味は。
- 臭さ自体はクサヤほどでもないのだが旨味と認められるものが無い。認めたくない。
- どちらかというとやはり味噌系の味な気はするが塩辛すぎる。
- しかも、いくら塩が多く入っているといっても
- 舌に触れた途端に舌が痺れるってのは一体どういうことだぁ!?
- 話には聞いていたがオーストラリアの人の味覚が信じられなくなった。
- むこうの食事が不味いというのは本当だったのか。
- こんなものを使って味噌汁を作っているらしいのだから想像を絶する。
- マジで不味い。罰ゲームにどうぞ。<そればっか
記 2000.02.29
- ホヤ塩辛
- 好き嫌いがないはずの私を一口で悶えさせた一品。
- こいつはさすがに1瓶食いきれない、と負けを認めた。
- 誰が喜んで食うんだこんなもの( ̄□ ̄#
- 原索動物のくせに私を苦しめるとは生意気だ。
- 私に不味いと叫ばせるのだからよっぽどだよ。モノにもよるかも知れないが。
- それでも絶対にホヤは生で刺身にして食すに限る。
- 東北地方の土産物屋でホヤ塩辛の瓶詰めを見つけたら罰ゲーム用に是非どうぞ。
-
- ちなみに試食コーナーでことごとく友達を騙してホヤ塩辛で暴れさせてたのは私デス。
記 2000.01.25
- あれから試食コーナーのあるところでいくつか食べてみたのだけれど、随分と差がある。
- 最初に食べたのが相当ヤバいレベルだったんだなぁと思う。
- しかし、やはりホヤは鮮度のいいホヤの刺身に限ると声を大にして言いたい。
記 2003.04.17