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首相「人事権の乱用だ」、小沢氏「既得権益はだめ」

党首討論を終え、引き揚げる福田首相(左)と小沢民主党代表(右)

 福田首相と小沢民主党代表による今国会初の党首討論が9日、行われた。

 首相は日銀正副総裁人事をめぐり、民主党が財務省出身者ら4人を不同意としたことを「権力、人事権の乱用だ」と厳しく批判した。

 首相は「適材適所の場に官僚であった者が就くことがそんなに悪いのか」と述べたうえで、「人事権は政府にある。よほど変な人事をしなければ認めるのが国会同意人事の制度だ」として、民主党の対応は行き過ぎとの認識を示した。

 民主党の意思決定についても「正直言って翻弄(ほんろう)された。誰と話せば信用できるのか示してほしい。民主党の結論が遅く、本当に困っている」と強い不満を表明した。

 これに対し、小沢氏は「日銀正副総裁の中に、必ず旧大蔵省(財務省)がポストを占める既得権益がいけない」と指摘し、同党の対応の正当性を強調した。

 この後の記者会見で、政府が日銀副総裁候補として再び財務省出身者を提示した場合の対応について、「私は変わらない」と述べ、反対する考えを示した。

 「権力乱用」との首相の批判にも「人事権、予算編成権は政府にあるが、参院の過半数の意思を尊重して野党の意見を取り入れるのは当たり前だ。文句を言うなという話では、国会がいらなくなる」と反論した。

2008年4月9日22時31分  読売新聞)
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