ご購読お申し込み
教育メニューです
本文です

子ども

▼ニホンで発見

バングラデシュ「ノクシカタ」の小物販売

 「ノクシカタ」って何だと思いますか? バングラデシュに伝わる手縫(ぬ)いの刺し子のことをベンガル語でこう言います。着古したサリー(女性用の民族衣装(みんぞくいしょう))やルンギ(男性用の腰巻(こしま)き)を2、3層にして縫い合わせ、花やゾウなどの絵柄を刺しゅうして、布団カバーなどに再利用するのです。

 日本の民間活動団体「シャプラニール=市民による海外協力の会」は、現地(げんち)の女性たちがノクシカタの小物を作って収入を得る活動を支援しています。

 東京都新宿区の事務所を訪ねると、高校生らのボランティアグループが、バザーなどで売るノクシカタの整理をしていました=写真=。高校1年生の加藤碧(かとうみどり)さん(15)は、中学生のとき、国際親善(こくさいしんぜん)委員会の活動として校内でノクシカタを売りました。「『かわいいし、ぬくもりがある』とよく売れました」

 グループは3月下旬、中高生を対象にしたノクシカタの刺しゅう体験会も開きました。参加した高校3年生の佐々木浩平(ささきこうへい)さん(17)は「刺しゅうはとても難しい。現地の人たちは大変な思いをしながら、生活しているんだなと感じました」と話していました。(岡)

(2005年4月19日  読売新聞  無断転載禁止)