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贈り物したのに返事も来ない30代女性。心のわだかまりについて相談します。 難病のため働けず、母と暮らしながら家事手伝いをしています。自分で言うのも何ですが、友だちはたくさんいます。 その中に、高校時代からの親友がいて、今春、娘さんが小学校に入学しました。お祝いに、ちょっとした品物を贈ったのですが、何の連絡もありません。以前も、彼女の誕生日にカードや品物を贈りましたが、なしのつぶてです。決して、お返しの物がほしいわけではなく、「届いたよ、ありがとう」の言葉がほしいのです。 彼女は働いていて忙しく、時間に追われているのでしょう。でも、これは一般常識であり、マナーだと思うのです。それとも「贈り物をしてやったのに」という私のエゴでしょうか。 この気持ちをどのようにもっていけばいいのか、ご助言をお願いします。(宮崎・M子)
小さなことでも他人から受けた好意に、感謝の気持ちを「ありがとう」と伝えるのは常識です。でも、競争社会というのでしょうか、日々が忙しく過ぎていく中で、人間同士の当然の行為が失われていくように感じられるのは、残念なことだと思います。 あなたのおっしゃる通り、その方はマナーに欠けています。でも、悪意はないのかもしれません。あなたも推察されているように、生活のリズムが違うのではないでしょうか。その内、お礼を書かなくては……、電話をしなくては……などと気にしながら、時がたってゆくのでしょう。そういったことは、きっと多くの方が体験していることではないでしょうか。私自身、お礼状がおわびを兼ねてしまうこともあります。 こんなことをしてあげた、こんな物を贈ってあげた……それは自分自身のあたたかい気持ちとして、相手からのリターンを求めない方がいいと思います。次に出会う機会があったら、届いたかしらと、さりげなく聞いてみてはいかがですか。きっと、反省されると思います。 (森 英恵・デザイナー)
(2006年7月1日 読売新聞)
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