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8900万年前の花の化石発見、腐りやすく希少

約8900万年前の花の化石をもとに描かれた想像図=新潟大・高橋教授提供

 新潟大理学部(新潟市)の高橋正道教授が後期白亜紀(約8900万年前)のものとみられるバンレイシ科の花の化石を発見した。

 花は、圧力に弱く腐りやすいため、化石が発見されるのは極めて珍しく、「バンレイシ科の花としては最古の化石」という。今月23日、首都大学東京で開かれる日本植物分類学会で発表し、アメリカの学会誌に掲載される見通しだ。

 福島県広野町の河原で1998年11月、堆積(たいせき)岩から採取した。堆積岩を水に浸していったん泥に戻し、フィルターで濾過(ろか)した粒を乾燥させた後、顕微鏡で精査したところ、直径2・8ミリの花化石を発見した。直径約5ミリの小さい花だったと考えられるという。

 この近くの白亜紀の地層からは、首長竜「フタバスズキリュウ」の骨格化石が見つかっており、花化石も後期白亜紀のものとみられる。高橋教授は「白亜紀に出現した被子植物が、進化をとげ増えていく過程を知る上で貴重な化石」と話している。

2008年3月8日14時36分  読売新聞)
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