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2008年2月19日

映画作りの夢かなえ受賞

 俳優の弓削(ゆげ)智久くんが初めて脚本を手がけ、主演もした映画「サクゴエ」(本田隆一監督)が、米国の「ゴーン・ウイズ・ザ・フィルム・フェスティバル」という映画祭で、「最優秀外国語映画賞」を受賞した。インディペンデント作品対象の映画祭で、約40作品が上映されたそうだ。

 弓削くんは、「仮面ライダー龍騎(りゅうき)」「仮面ライダーカブト」に出演しており、ライダーつながりで知り合った。現在は、日本テレビ系の人気ドラマ「斉藤さん」(水曜夜10時)に出演中だ。

 「映画を作りたい」と、飲みに行くたびに語っていた弓削くんが、昨年、ついに夢を実現させたのが「サクゴエ」である。

 闇金融業者に追われる孤独なサラリーマンが、自殺しようと立ったビルの屋上で、不思議な若者と知り合い、自殺を断念する。二人で富士山に登ることになるが、ふとしたことから、若者の「過去」を知ってしまう。それぞれに悩み、もがき、それでも生きていく若者たちを描いた物語だ。

 タイトルの「サクゴエ」は、野球のホームランを意味する「柵越え」から。「人生の柵や壁を乗り越え生きていこう」というメッセージを込めたそうだ。

 弓削くんは「地味な映画なんで、受賞が信じられなかった。言葉も文化も違う海外で、わかってもらえてうれしい」と喜びを語る。送られてきたクリスタルのトロフィーを見て、初めて実感が湧(わ)いてきたという。

 現在の宝物は、そのトロフィーと、スタッフ、キャスト全員で、富士山を背景にとった記念写真。「いい映画を作りたいという思いが一つになって、全員が素敵(すてき)な笑顔で写っている。これを見るたびに、また頑張ろうと思うんです」と弓削くん。これからも「見終わった後、お茶をしながら友だちと話をしたくなるような映画を作っていきたい」と話している。

 「サクゴエ」のDVD(AMGエンタテインメント)は22日に発売予定。

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