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鈴木美潮のどんな
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2007年7月27日

猛暑で驚く“変化”の速さ

 まるで南の島で夏を過ごしているような気がしているのは私だけでしょうか?

 とにかく、暑い。

 そして、天気の予想がつかない。「スコールかよ」と言いたくなるような雨が降ったかと思うと、さっきまでの雨をけろりと忘れたように、晴れ上がる。朝、どの靴を履けばいいのか、長い傘なのか、折りたたみ傘なのか、あるいは傘なんていらないのか、ぎりぎりまで迷うこともしばしばです。

 昔から、私は、必ず天気予報をチェックする(あるいは人にチェックさせてから家を出る)タイプです。新聞で天気予報を見て、テレビの画面のすみに出るお天気情報もチェックします。それらが無理な時は、携帯でもラジオでも、とにかく天気予報をチェックしないと出かけることができない性格です。天気予報をチェックした後で、新しい靴をおろすかどうかで、下駄箱前で10分くらい悩んでみる。つまり、なんというか、見かけによらず(?)、小心者です。

 しかし、最近は、この天気予報があまりあてになりません。長期予報からして、「水不足」とか言っていたはずなのに、長い梅雨が続いています。「donna」では、時間がある時には、冒頭お天気情報を入れていますが、最近は「ちょっと、昨日言ってたのと、今日の天気違わない?」と相方のアナウンサーに突っ込むことがしばしば…。統計をとっているわけではありませんが、以前より天気を予測する精度はあがっているはずなのに、「当たり」の確率は低くなっている、そんな気がしてなりません。

 昔、映画の現場で、スケジュールがぎりぎりの時に、翌日が雨という天気予報が出され、困り果てた助監督が、気象台に電話をして「明日、晴れてくれないと困るんですけど」と叫んだ、という笑い話のような実話を聞いたことがありますが、現在なら、たとえ予報が晴れていても安心できないし、雨だからといって、用意しないでいたら痛い目に遭う、そのくらいの感覚になってきているような…。

 もっとも、これは、天気を予測する方の責任、というよりも、むしろ、地球温暖化などのせいで、日本のお天気が、私たちの予想できない方角に振り切れているからなんだと思います。だいたい、東京の夏なんて、クーラーなしで過ごしていた時代が信じられないくらいの暑さにはねあがってしまっていますものね。

 先日、大鉄道博覧会に行った時にも、切符の発券方法や改札のスタイルなど、50年とたっていないのに、「当たり前」だったものがあまりに変わっていることに驚かされましたが、季節の過ごし方についても、半世紀もたっていないのに、こんなに変わってしまったわけですね。

 「変化」は仕方ないこととも思いますが、この変化のスピード、そして、ついこの間まで当たり前だったことを私たちが忘れてしまうスピードというのには、空恐ろしいものを感じる今日このごろです。

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