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2006年3月7日

民主党公認の選考基準は?


永田寿康議員らの記者会見の内容を、電話やインターネットで放送直前までチェックする鈴木記者(左)と高橋雄一アナ

 永田寿康衆院議員の「送金指示メール」問題が、民主党を揺さぶっている。そんな折も折、覚せい剤取締法違反の罪で有罪判決が確定している小林憲司前同党衆院議員の「告白」が月刊現代に掲載された。

 それによると、小林前議員が薬物に手を染めたのは、米国留学時代。「毎週末、どこかでパーティー」があり、コカインが振る舞われていたという。「大学や金融会社では、ドラッグを使う人が常にいた」と記している。彼と同年齢で、米国に留学していた私は、腹立たしい思いでこれを読んだ。断言してもいい。薬をやる大学生など、ごく一部だ。そして、そんな一部の人に、目的や志がある留学生は、絶対に近づかない。

 米国の大学は、日本と比べ、入学するのはやさしいが、卒業するのは難しい。専攻が政治学だった私の場合、週に10冊近い専門書を読むことが課されていた。同級生が遊びに出かける週末の夜、プラトンを読んでいたこともあるし、停電の中、懐中電灯の光で勉強したこともある。単位をとろうとしたら、薬どころか酒を飲む暇もないはずだ。

 米での専攻が「ドラッグ」としか思えない小林前議員。彼を公認した民主党の候補者選考基準は、どうなっているのか。思えば、学歴詐称問題で辞職した古賀潤一郎元議員も民主党だった。「米国」や「留学」など、デコレーション部分だけ見て、人物の本質を見据えていないのだとしたら、あまりに薄っぺらく、情けないことだ。

告白記事 月刊現代4月号(講談社)に「完全独占告白 『覚醒(かくせい)剤議員』すべてを語る」として掲載。米国で違法薬物を覚えた小林前議員が、議員生活のストレスを発散するため議員宿舎や自宅で覚せい剤を吸引していたことを告白している。

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