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2006年1月20日

今年最初の「初めて」は大手術!?

 40歳を過ぎて、「初めて」が多いことに驚く、と去年最後のこの欄で書きましたが、新年早々また「初めて」をやりました。

 ついに、ピアスの穴をあけたんです。昔から、興味はあったし、特にアメリカ生活時代はイヤリングなど売っていない環境だったため、「あけようかなー」と何度も思ったのですが、肌が弱いことを理由に両親に反対されたり、痛いのが怖かったりで、ここまで来ていました。

 じゃあなぜ今ごろあけたんだ、というと、さすがに、私、キレたんです。自分に対して(笑)。何かというと、暮れに、多数の忘年会をこなし、激しく酔っぱらい続けた結果、帰り道の記憶がない回数が飛躍的に増え、片方しかないイヤリングの山ができた、と。もともと、大学時代から、酒を飲むたびにイヤリングをなくす癖がありましたので、決して貴金属のイヤリングはしませんでした。母から20歳の誕生日に買ってもらったパールのイヤリングとかも、つけた回数は3回程度。あまり飲酒をしないと思われる結婚披露宴の時とかに限り、他はいつも偽物パールを使っていました。

 しかし、いくら貴金属じゃないイヤリングといっても、ただじゃない。結構な値段がするものだってあるわけですよ。それをしょっちゅううち捨てて帰ってきてたんじゃ、たまったものではない。そこで、ピアス計画が浮上したわけです。

 そこで、まずはリサーチ。「どこで穴、あけた?」と。ところが、私の周囲でピアスの人たちは、そのほとんどが、「えー、あけたの20年前だから忘れた」とか「高校時代だったから、氷で冷やして安全ピン突き刺した」とか、参考にならない意見しかいってくれません。困ったなあと思っていたところ、特撮オタク仲間に美容整形の先生がいることを思い出しました。昨年、顔面殴打のケガの際にも、薬や傷を隠すためのテープを持って往診にきてくれた先生。メールをしたところ、彼の勤務先の系列病院でピアスの穴開けをやってくれることに。

 いやはや、それがすごかったんです。ピアスの穴開けというのは、「ショッピングモールでばちんとあけた」とか「自分でピアッサー買ってきて開けた」というレベルのことらしいんですが、私が先生に「痛くない?」「音しない?」と小心メールを送り続けたせいか、ものすごく大仰なことになっており(笑)。手術台で(!)、弱い麻酔を鼻から吸飲し、さらに塗る麻酔を使い(多分。もうろうと気持ちよくなっていたのでよくわからない)、その間ずっと先生が「大丈夫ですか?」と呼びかけてくれるという、もうなんの大手術だよ、というようなピアスの穴開け。だから当然痛くもないし、音もしない。さっぱりわけがわからないうちに、もう両耳にピアスがついておりました。終わってから友人に報告したところ、「ピアスで麻酔だあ???」という反応が大半でした。

 でも、人間、年とともに臆病に、傷つきやすくなっていくものなんで、病院側の配慮がありがたかったです(笑)。これで、ホールがきれいに完成すれば、酔っぱらっても大丈夫!と言ったところ、親しい友人に「いるんだよねー。それでピアスをイヤリングと勘違いして引っ張って大流血する人」と釘をさされました。耳、ちぎらないように気を付けたいと思います(笑)。

 まあ、ピアスで運命が変わる、という風説もあるようですが、どうなんでしょうか。基本的に、そういう説のいいとこ取りが特異な私としては、「ピアスの穴をあけた帰り道にスカウトされたアイドル」みたいな、いい話だけを信じてみたいと思っています。

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