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2005年5月17日

ありがたい女性専用車両


河本香織アナ(右)と小道具を使ってリハーサル中の鈴木記者

 大型連休明け、首都圏の主要な私鉄と地下鉄に、女性専用車両がお目見えした。ラッシュ時の痴漢対策だという。

 新聞社は、定時出社、退社ではないため、出勤や退社の時刻が電車のラッシュと重なることはめったにない。さらに、どうやら既に痴漢のターゲットゾーンの年齢から外れているようで、ここ数年、痴漢を意識したことはなかった。

 しかし、思い起こせば、セーラー服だった中学、高校時代、そして大学時代と、電車内で壮絶な痴漢とのバトルを展開したものだ。触ってくる手をグーで叩(たた)いたり、痴漢の向こうずねを蹴(け)りつけたりと、相当な「武闘派」だった私。時折、間違えて違う人の手を叩いてぶぜんとされ、「スミマセン」と謝ることもあった。だが、私よりもっと痴漢の多い路線沿線に住んでいた同級生は、まち針をカバンに常備し、それで痴漢の手を突いていると話していた。当時、女性専用車両があれば、ありがたかっただろうと思う。

 女性専用車両の記事を読んだ知人の男性は、女性会社員の「男性との密着がなく、気持ちよく通勤できた」というコメントに軽いショックを受けたようで「オジサンってそんなに嫌な存在なんだ……」とつぶやいていたが、オジサンがどうこうというより、「この手は痴漢か、込んでいて当たっているだけか」と余計なことを考えなくてはならないことが、うっとうしいのだ。

 それにしても、専用車両が必要なほど、痴漢がいることには、あきれるばかりである。

女性専用車両 大型連休明けの9日から、東武、西武、京成、小田急、東急、京浜急行、相模鉄道の私鉄7社と東京メトロ、都営地下鉄に導入された。都内で痴漢件数ワーストワンのJR埼京線では4月から導入されている。

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