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ビギナーのためのネットワークの基礎講座

VLANで身につけるネットワークの基本

第9回 VLAN構成の拡張性が高い理由

2007年6月28日更新
ネットワークを仮想的に分割することで、柔軟な構成やポリシー設定を実現するVLAN。本講座ではVLANの役割や仕組み、VLAN間のルーティングなどについて解説する。第9回は、VLANでネットワークを構築するとどのようなメリットがあるのか具体的に説明する。

第1回 ブロードキャストドメインを複数管理しよう

第2回 VLANの基本イメージを捉える

第3回 スタティックVLANとダイナミックVLAN

第4回 複数台のスイッチ間でVLANを構成する

第5回 VLAN識別情報を付加する仕組み

第6回 異なるVLAN間で通信する〜ルータ編〜

第7回 実際のVLAN間ルーティングを詳解する

第8回 高速VLAN間ルーティングの仕組み

第9回 VLAN構成の拡張性が高い理由

第10回 VLANは物理構成と論理構成で考える

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VLANがなければ
配線の接続先を変えるなどの手間が発生

 VLANを用いてネットワークを構成すると、デバイスを新しく追加したとき柔軟にネットワークを再構築できるメリットがある。その反面、構成が複雑になりがちというデメリットも存在する。今回は、VLANのメリットについて具体的に見ていこう。

 VLANのメリットは、何と言っても拡張性の高さだ。例えば図1のように、1台のルータと2台のスイッチで構成されているネットワークを考えてみよう。ルータは、2ポートのLANインタフェースを備えており、左側のネットワークは192.168.1.0/24、右側のネットワークは192.168.2.0/24に設定されている。

図1● VLANを用いないネットワーク構成では、物理的な配線を変更しないと別ネットワークのPCを他のネットワークへ移行できない

 ここで、192.168.1.0/24のネットワークに所属するコンピュータAを、右側の192.168.2.0/24のネットワークへ移動したいとしよう。そのためには、物理的に配線を右側のスイッチへつなぎかえて、コンピュータAの設定も変更しなければならない。

 こうした手間は、新しく192.168.3.0/24というネットワークを追加したい場合にも生じる。管理者は、新たにルータのLANインタフェースともう1台のスイッチを用意し、設定しなければならないからだ。さらに、図1のルータはLANインタフェースを2つしか持っていないので、新しくネットワークを追加することができない。追加するには、3つ以上のLANインタフェースをもつルータにアップグレードする必要がある。

VLANであれば
論理的に接続先を変更できる

 以上のような問題も、VLANを利用すれば解決できる。同様のネットワーク構成で、スイッチとルータ間、スイッチとスイッチ間をトランク接続し、192.168.1.0/24と192.168.2.0/24の2つのVLANを設定したとする(図2)。

図2● VLANを設定すると論理的に接続先を変更でき、自由にレイアウト変更が行える

 このとき、スイッチ1に接続されている192.168.1.0/24上のコンピュータAを、192.168.2.0/24へ移動したいとしよう。物理的な配線の入れ替えは必要なく、コンピュータAが接続されているポート1を192.168.2.0/24のVLANのアクセスリンクに設定するだけでよい。あとは、コンピュータAのIPアドレスやデフォルトゲートウェイなどの情報を変更すれば完了だ。IPアドレスなど各種設定はDHCPで取得するようにすれば、コンピュータ側では何も設定変えることなく、接続先を変更できる。

 論理的にネットワークを構成できれば、レイアウト変更などが頻繁に発生するオフィスでは物理的な配線をその都度変更するといった煩雑な作業が削減される。また、新しくネットワークを追加する場合も、スイッチで192.168.3.0/24に対応付けたVLANを作成し、適切なポートを割り当てるだけでよい。ルータのLANインタフェース数を気にせずとも、自由に拡張できるというわけだ。

 ネットワークの成長は、なかなか予測することが難しい。VLANであれば、ネットワークを分割したり、新しくネットワークを追加するといったことも簡単に実現できるのだ。

(C) Office N-Study http://www.n-study.com/

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