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ビギナーのためのネットワークの基礎講座

初心に戻ろう!スイッチのABC

第8回 ノンブロッキングのほんとうの意味

2007年5月10日更新
スイッチの登場と進化により、今日のネットワークは大きな影響を受けた。本講座ではスイッチの基本的な仕組みを中心に、その機能や役割を解説する。第7回は、スイッチの処理性能を判断するための基準である、ノンブロッキングについて説明しよう。

第1回 ポートに接続するMACアドレスを学習

第2回 パケットがループする落とし穴

第3回 スパニングツリーの仕組み

第4回 ブリッジとの違いから見るスイッチ

第5回 スイッチの3つの転送方式

第6回 スイッチのメリットはVLANを組めること

第7回 ワイヤスピードの本当の意味

第8回 ノンブロッキングのほんとうの意味

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ワイヤスピードのフレームを
すべて処理するできるかでわかる

 前回に引き続き、スイッチの処理性能を判断する基準について解説する。今回は、ノンブロッキングの意味を説明しよう。

 100Mbpsのワイヤスピードとは、1秒間あたりのフレーム数が14万8,810ppsあることになる。そのワイヤスピードで全ポートにフレームが送信されると、スイッチには最大限の負荷がかかってしまう。そんな状態でも、遅延することなくフレームすべてを転送できることを「ノンブロッキング」と呼ぶ。具体的には、あるスイッチのスイッチング能力に対して次の式が成立すればノンブロッキングとなる。この式を満たせないスイッチは、すべてのフレームを処理しきれなくなる。この状況を「ブロッキング」と呼ぶ。

ポート数×ワイヤスピード≦スイッチング能力

 例えば、100Mbpsのポートを24個搭載するスイッチがあるとしよう。この場合、次の数値以上であれば、ノンブロッキングとなる。

24×148810≒3.6Mpps

 ノンブロッキングであれば、理論上の最大負荷を処理できることが保証される。しかし、どんな状況においても必ずノンブロッキングが必要というわけではない。実際、ワイヤスピードでパケットが転送されつづけることはかなり稀なケースだ。よって、ネットワークの規模が小さく、それほどスイッチに負荷がかからない環境であれば、ブロッキングのスイッチでも十分対応できる。

最大データ容量を想定して
スイッチ容量を割り出す

 となると、フレームを流すための帯域幅であるスイッチング容量は、どれだけあれば十分なのだろうか。スイッチ内部に流れるデータが最大になるケースを考えてみよう。それは、すべてのポートが全2重通信を行うときとなる。とういことは、この最大のデータ容量をサポートできるかどうかが、スイッチの処理性能を知る上で重要なポイントとなるわけだ。例えば、24ポートの100BASE-TXスイッチであれば、最大のデータ容量は次のとおりとなる。

12×2×100=2.4Gbps

 これは、転送を行うポートの組が12組あり、その12組それぞれが100Mbpsの全2重通信を行うという計算だ。この場合、スイッチング容量が2.4Gbpsよりも大きければ、すべてのデータを同時に転送することが可能となるわけだ。

 もっとも、すべてのポートが同時に通信ができるだけのスイッチング容量が必要というわけではない。ネットワークの規模によっては、スイッチング容量が小さくてもトラフィックを十分に処理できる。その見極めは、日頃からネットワーク上を流れるトラフィックを正確に把握しておくことが必要だ。

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