物理的なスイッチを
論理的に分割するVLAN
今回は、VLANでブロードキャストドメインを分割する方法を見ていこう。ポート1、2、3、4を持つ図1のスイッチは、それぞれのポートにPC A、B、C、Dが接続されている。このとき、スイッチにVLANが設定されていない場合、あるポートに入ってきたブロードキャストフレームは他ポートすべてへ転送フラッディングされてしまう。そこで、スイッチにVLAN1(赤)とVLAN2(青)を作成し、VLAN1にはポート1と2を、VLAN2にはポート3と4を所属するよう割り当てる。これにより、例えばPC Aがブロードキャストを出しても、VLAN1に所属するポート2にのみ送信されることになる。
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図1● VLANでポートを分割することでブロードキャストドメインを作成する |
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VLANを直感的にとらえると、1台の物理的なスイッチを複数の論理的なスイッチに分けるイメージだ。よって、VLANの数はいくつあっても問題ない。ただし、VLANで論理的に区別してしまうと、それぞれは互いに通信できなくなる。そこで、VLANどうしで通信するには「VLAN間ルーティング」の技術を活用する。ルータの仕組みを思い出してもらえればわかるのだが、ルータは異なるブロードキャストドメイン間の通信を中継していた。VLANでも同様に、ルータやレイヤー3スイッチでVLAN間の通信を中継すればよい。
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