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ビギナーのためのネットワークの基礎講座

総復習
IPv6でインターネットが変わる!!

第7回 アドレスを省略して簡易な構造を示せ

2006年9月28日更新
知っているようで、詳しくは知らない「IPv6」。本講座ではIPv6の構造や機能などを中心に、ネットワーク管理者が理解しておくべきIPv6の仕組みを解説する。第7回は、IPv6アドレスの表記方法とネットワークとの構造関係を説明する。

第1回 IPv6が必要である理由

第2回 IPアドレスは階層構造で集約する

第3回 わかりやすいルート集約で設定トラブルを回避

第4回 進化したIPアドレスの自動設定

第5回 セキュリティやモビリティ機能に対応

第6回 ヘッダフォーマットに変更あり

第7回 アドレスを省略して簡易な構造を示せ

第8回 IPv6の3つのアドレス

第9回 ユニキャストの3つのアドレス

第10回 ホストを識別するインターネットIDの設定

第11回 3つの特殊なユニキャストアドレス

第12回 マルチキャストの性質と到達範囲

第13回 ユニキャストやブロードキャストを送信する

第14回 グローバルユニキャストアドレスを有効活用する

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省略表記の組合せで
128ビットのアドレスを簡略化する

 IPv6アドレスは128ビットもの大きさがあるため、IPv4アドレスのように10進数で表現すると非常に長くなる。分かりにくくなることから、IPv6のアドレスは16ビットずつ16進数に変換したものを1つのブロックとして、それぞれのブロックを「:(コロン)」で区切って表記する。

2001:5000:0ab0:0000:0000:1234:5678:0000

 それでも長いので、次の省略表記を適用することができる。

・各ブロックの連続する「0」は省略可能
・「0000」は「0」に省略可能

 すると、上記のIPv6アドレスは次のようになる。

2001:5000:ab0:0:0:1234:5678:0

 さらに、連続した「0000」のブロックは1回に限り「::」に省略できるので、次のように省略できる。

2001:5000:ab0::1234:5678:0

IPアドレスの配付ポリシーと
アドレス構造を切り分ける

 では、IPv6アドレスの構造を見てみよう。IPv4アドレスの構造がネットワークアドレス+ホストアドレスだったのと同じように、IPv6アドレスもネットワークを示す部分とネットワーク内に接続されるホストを示す部分に分かれている。IPv6のネットワークとIPv6アドレスが示す部分を対応付けたものが図1だ。

図1● IPv6ネットワークとIPv6アドレスの構造

 グローバルルーティングプレフィクスは、LIRなどのアドレス管理組織がISPなどに割り振っているものだ。さらにISPから企業や組織などに対して、任意のアドレス空間のサブネットを割り振る。このサブネットを識別するのが、サブネットIDだ。グローバルルーティングプレフィクスとサブネットIDは合わせて64ビットで、IPv4アドレスのネットワークアドレスに相当する。

 残りの64ビットは、インタフェースIDだ。これは、IPv4アドレスのホストアドレスに相当し、ネットワーク上の個別のホスト(インタフェース)を表している。

 IPv4では、ネットワークアドレスとホストアドレスの区切りは可変で、サブネットマスクを利用して区切りを表している。一方のIPv6アドレスでは、インタフェースIDは64ビットで固定だ。ただし、グローバルルーティングプレフィクスやサブネットIDは、ネットワークの規模などに応じて可変となる。

 この仕様は、RFC3587に定義されている。

RFC 3587 - IPv6 Global Unicast Address Format
http://www.faqs.org/rfcs/rfc3587.html

 RFC3587は、当初採用が検討されたRFC2374を置き換えたものだ。RFC2374では、「TLA」「NLA」「SLA」というアドレスを配布した機関のIDが上位の64ビットの中に埋め込まれるものとなっていた(図2)。

図2● RFC2347におけるIPv6グローバルユニキャストアドレス

 しかし、IPアドレスの配布ポリシーとアドレス構造は分けて議論すべきという観点から、2003年9月にRFC3587が提案されて、現在の仕様にいたる。

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