サブネティングを行うと
有効なIPアドレスが減ってしまう
第6回では、サブネッティングの基礎について解説した。気づいた読者がいるかもしれないが、サブネッティングを行うことによってIPアドレスがむだになることがある。例えば、クラスCのネットワーク番号でサブネッティングを行わなければ、次のようにIPアドレスとして254個使うことができる。
ホストの数:2^8−2=254
ところが、ホスト部から3ビット借りてサブネッティングを行うとき、計算は次のようになり、有効なIPアドレスが6×30=180個になってしまうことがわかる。
ネットワークの数:2^3−2=6
ホストの数:2^5−2=30
同じような例を幾つかあげてみよう。
【例1】2ビットマスク
ネットワークの数:2^2−2=2
ホストの数:2^6−2=62
有効なIPアドレス:2×62=124
【例2】3ビットマスク
ネットワークの数:2^3−2=6
ホストの数:2^5−2=30
有効なIPアドレス:6×30=180
【例3】4ビットマスク
ネットワークの数:2^4−2=14
ホストの数:2^4−2=14
有効なIPアドレス:14×14=196
特に最悪なのが2ビットマスクだ。有効なIPアドレスが半分以下になってしまう。サブネッティングを行うときは、2ビットマスクは使わないほうがよい。
サブネッティングを
行うための3つの手順
最後に、ネットワークのサブネッティングを行うための手順について説明する。
1. 必要なネットワークの数とコンピュータの数を見積もる
必要なネットワークの数、そのネットワークに接続する最大のコンピュータの数を見積もる。そのときは将来のネットワークの拡張やコンピュータの増加を予測して見積もる必要がある。
2.サブネット部のネットワークを分ける
1の条件に合うサブネットマスクを計算する。サブネット部にnビット使うと2のn^−2のネットワークに分けることができる。
3.ネットワーク機器と接続する
2で求めたサブネットマスクをルータなどのネットワーク機器、ネットワークに接続する各コンピュータに設定する。
※「2^3」は「2の3乗」を意味する。
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